千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 千葉県森林インストラクター会 会報 2010.6(No.32) 新入会員に聞きました どんなインストラクターを目指しますか? す ②・森林生態系、生物多様性などを一般の方 に伝えられたらと思います ・山村の振興などに役立ちたい ③・特技はパラグライダー ・フライトツアーで日本全国、外国にも行き ますが、温暖化と思われる現象や自然災害な どによるツメ痕など飛んで空から見るといろ いろな影響を目のあたりに観察できること 平成 22 年度から、千葉県森林インストラクター 会に 12 名の新入会員をお迎えしました。総会も 過ぎて、すでに活躍されている方も多いですが、 改めて自己紹介を兼ねて、資格試験受験の動機 から、目指す森林インストラクター像までを聞 いてみました。 質問1.森林インストラクター資格試験受験 の動機は? 質問2.どんな森林インストラクターを目指 しているのか? 菅原 綾さん(千葉市若葉区) ①森林が小さいころから好きで、今まで自然 から多くの発見や感動を頂きました。今後は 更に森林の知識を得ると共に、お世話になっ ている森林に恩返しする意味でも、一人でも 多くの人達と自然の楽しみや感動を伝達、共 有したいと考えたからです。 ②楽しくて遊びが上手なインストラクターを 目指したいです。 ③・木登り ・体力 ・植物の知識(植物名や森林生態系)←まだ まだ勉強中ですが ④できるだけ多くの活動に参加し、先輩方の 技やコツをみて学習していきたいです。早く 一人前になりたいと思いますので、なにとぞ 末永く宜しくお願いします。 質問3.自分の特技や強みは? 質問4.その他、言いたいことは? 落合 聖子さん(習志野市) ①屋久島や釧路を旅行した際、すばらしいガ イドさんとの出会いがあり、森林についても っと知りたいと思ったのがきっかけで受験し ました ②多くの人が森林によって癒されるように、 また、自然に親しむお手伝いができるように なりたいです ③明るく元気です!体力あります!力持ちで す!お酒飲めます(!?) 上江州 三男さん(浦安市) ①趣味のパラグライダーで木に降りて、無事 だった事が何度かありました。その木に対し、 恩返しのつもりで役に立とうと思った次第で 1 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 丸山 佳希さん(四街道市) ①「森林インストラクターを受けてみようか な」という私の呟きに「どうせ口だけじゃな いの」という妻と娘の会話が耳に入ってしま ったから ②まず森林インストラクターとは何ぞや、が わかってから考えます ③私はそこそこ色々なことが出来るのです (うまくは無いのですが・・・。)結構色々な 事について知っているのです(詳しくはない のですが・・・。 ) ④先日千葉県森林インストラクター会の新年 会に参加させて頂きました。皆さんエネルギ ッシュに取り組んでいらっしゃる姿に感心し ました。私もかく在りたいと思います 2010 年 6 月 20 日 ばと思っています。 ③下手の横好きで、いろいろなものに手を出 すのが好きです。とは言っても、タイトルに あるような人をインストラクトできるような ものは残念ながら持ち合わせておらず、どれ も中途半端に終始しているのが難点ですが。 ④これから、活動を通して少しでも皆さんの お役に立てることができ、またそれが自分自 身の楽しみにつながって行くことを期待して います。満足な知識経験もなく、皆さんにご 迷惑をおかけするかもしれませんが、よろし くお願いします。 三輪 隆さん(白井市) ①持続可能な都市環境づくりをテーマとする 業務に携わっており、都市とその周辺の身近 な自然や生態系を保全し再生していくことに 興味があります。そして、それを周囲にわか りやすく伝えて巻き込んでいく知識や技術を 身に付けたいと思い、受験しました。 ②多様なステークスホルダーを巻き込んでい く企画力と計画力のある森林インストラクタ ーになりたいです。 ③興味の幅が広いことと、どんな世代の方と も対話を楽しめることです。 ④予想以上に県北の活動拠点が多く、活動内 容も充実しているようで、本当にうれしい限 りです、様々な部会活動に参加させていただ き、フィールドで経験を積み重ね、自らが楽 しみ、それを周囲に伝えるとともに、いろん なことを積極的に学んでいきたいと思います。 村山 好美さん(市原市) ①その存在を知ったのは資格取得に関する本 に載っていたのを見てです。元々、自然にも っともっと深く関わって生活していきたいと いう希望があったことから、なかば興味半分 で講座を受講してみたのがその発端です。 ②人に指導していうというよりは、自然と接 する中でいろいろな人ともかかわっていけれ 2 山家 公夫さん(印旛郡本埜村) ①元々、田舎生まれの私ですが、最近の環境 の悪化を憂えていました。 58 歳の誕生日を迎えて、ボケ防止を兼ねて、 一つ何かにチャレンジしてみようと思い、趣 味が登山であるので、それにマッチした資格 ということで森林インストラクターを選びま した。 ②なるべく、Field に出て、環境面に配慮し た、活動を行っていきたい。 具体的には、いろいろな活動に参加してみて、 これから、きめていきたいと思っています。 ③ 特技はなし。 強みもなし。 山口 良幸さん(柏市) ①定年退職後の第2の人生として、自然環境 に目を向け、森林について勉強しながら、若 者をはじめ同年代までの人にも関心を持って もらえるように活動をしたいと思い受験しま した ②広い視野で深い洞察力を持ち、その人々の 知識や関心をさらに深められ、自然の中、森 林の中が楽しく、気持ちよく感じることが伝 えられるような案内人になりたいと思います ③まだ「特技」や「強み」があるものは自分 でできあがっていませんが、学習意欲を持ち、 子供の頃より関心のあった、昆虫の目から見 た森林生体と、野外活動で積極的に取り組ん 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 でいきたい ④今回千葉県森林インストラクター会へ入会 させていただきますが3年前より、居住する 柏市から、茨城県の筑波山へよく行っていた ため、森林インストラクター茨城の準会員と して参加していました。仕事の関係で土日の 行事は参加できないことが多いと思いますが、 可能な限り行事に参加したいと思いますので よろしくお願いします 脇山 和男さん(千葉市花見川区) ①植物の大切さを感じる度合いが年々大きく なりもっと知りたい意欲が出た為 ②・薬用植物を勉強していきたい ・森と植物の知識を広めていきたい ③特になし。強みは弱みが多いこと ④1/23 日の新人のためのオリエンテーション と新年会の通し、FIC の心意気と皆様の温か いお気持ちが伝わりました。ありがとうござ いました。草笛音楽隊には森の生の声を聞い た思いがしたし感動しました。これから宜し くお願いします。 2010 年 6 月 20 日 実際の生活で森林から離れることを余儀なく されているひとびとにそれをお伝えできるよ うなインストラクターになりたいです。 ③現在は事務方ですが、林業職のため、いま まで幾もの林業の現場に携わり直接現代の日 本の林業というものを体験させてもらってい ます。 また自分が肉体の頭脳だけで生きていると いう意識ではなく、自然界の恵みにより活か されているという自然界に対する感謝と畏敬 の念を持ちながら日々過ごさせてもらってい ることが強み(?)だと思います。 柴﨑 一道さん(君津市) ①たまたま「森林インストラクター試験問題 集」を見る機会があり、掲載されている問題 の中から自分の興味がある分野について、解 答してみて、これは森林について色々と学べ そうだなと思った事が、受験する最初のきっ かけとなった。 ②森林に関連する知識・見識・情報の引き出 しを数多く持ち、またそれに伴う経験も豊富 な人物になりたい。 ③特技といえるものは特にないが、山に関し て言えば、チェーンソー技術について勉強、 修行中。強みといえば、体力と行動力が多少 あるくらいでしょうか。 渡邉 丈夫さん(流山市) ①自然中でリフレッシュを図りたいと思って います。そのためには、森や自然のことをよ り良く、深く知ることも必要です。そんな思 いを抱いているときに、この資格試験の事を テレビで知り、受験を思い立ちました。 ②先ずは、身近な人に森の楽しさ、すばらし さを感じてもらえるようになりたいと思って います。 ③特技は無いですが、森林の散策による自然 観察やバードウォチングを主に行いたいと思 います。 ④自然観察や自然教育と地域活動との関係、 連携を考えてみたいと思っています。 第 16 回定期総会報告 森林の魅力、働きを 多くの人に伝え、分かち合う 日 時:平成 22 年5月8日(土) 15:30~17:30 場 北村 行範さん(船橋市) ①社会を貨幣経済依存型社会からの脱却を目 指してチャレンジいたしました。 ②人類が時代、洋の東西を問わず共通して抱 いている森林の価値というものを深く追求し、 3 所:船橋市中央公民館 開会にあたり野外講座担当幹事を始め本会 活動に多大な貢献をされ、昨年6月に不慮の事 故で亡くなられた桐山正治様を偲び、全員で黙 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 祷を捧げた。 り組まれている森林療法関係や森林環境教育の おさんぽカード活用事例報告 分野を始め、新たな事業の開発などに積極的に 議事に先立ち、竹内会長より掲題の報告がな 取り組み、各都道府県支部・地域会、全国会と された。平成18年に上梓し、昨年度千葉県森 の連携を深めるよう、格段のご協力、ご支援を 林課からの依頼で改訂した「おさんぽカード及 御願いします。 びそのハンドブック」の内容と活用事例に関す る報告である。森の癒し効果を最大限引き出す 審議事項 ツールとして有効であること、「カードから入 第1号議案 り、心に至る」のコンセプトを念頭に置いて、 各担当幹事) 各会員が活用を心がけるべきであることが強調 第2号議案 された。 平成21年度事業報告(報告: 平成21年度決算報告(竹内会 長) 《竹内会長挨拶》 第3号議案 FICも昨年で創立15周年を迎え、この間 第4 号議 案 監査報告(大崎監事) 平 成2 2 年度 事業 計画 ( 案) の諸先輩の多岐にわたる活動により社会的に認 (提案:各担当幹事) 知されるようになってきた。この土台の上に、 平第5号議案 さらに活動の幅を広げ、質を高めて、森林の良 案:竹内会長)※総会資料参照 さとその役割、維持管理の重要性を伝えていき 第6号議案 たい。平成22年度の基本方針として次を掲げ 電子メールを使用することについて(承認) る。 第7号議案 森林の魅力、働きを多くの人に伝え、分かち 平成22年度予算(案) (提 総会の開催通知及び委任状提出に 役員の変更(案) 小泉幹事:CONE スキルアップセミナー担当 合う 相馬幹事:清和県民の森・東大演習林担当 ①「森林」「千葉」そして「安全」を軸にした、 幅広い活動の展開 徹底 ②情報の共有と活用の ◆平成 22 年度重点目標(小池事務局長) ③中・長期を視野に入れた各事業の積 ・おさんぽカードの利用 極展開、次代を担う子供たちを対象とした活動 Pの活用 の拡大 用 ④受託事業の拡大 での整備と活動の活発化 ⑤財政面 ⑥会員が各事 ・FICのML、H ・県民の森の活用 ・遊々の森の活 ・全国会支援 森に親しむ昼の講座(和波幹事) ・前期は6 業・活動に参加しやすい環境を整備し、積極参 回開催。 加を促す 針なので、会員の積極的企画提案と実施への協 全ての会員が積極的に各活動に参加いただく ・多くの会員の企画を取り上げる方 力を御願いする。 ことを御願いします。 森に親しむ野外講座(湯本・山内幹事) 《國安全国森林インストラクター会会長挨拶》 内4回、県外5回開催する。定員は40名とし 今年度全国森林インストラクター会の会長に ているが、45名までは可能なので参加者募集 ①県 就任された國安FIC顧問より、以下の祝辞を の協力を御願いする。 頂いた。 泊3日の県外研修を実施する、会員の研修も兼 千葉県森林インストラクター会第16回定期 ②森林療法を兼ねた2 ねる予定なので多数の会員の参加を御願いする。 総会の盛会を、心からお喜びします。全国会で ③企画提案が少ないことが課題、来年度の企画 は当面する課題の柱を「組織」「財政」「研修」 案を多数寄せて欲しい。 におき、特に全国会のあり方と組織率の問題を 森に親しむ野外特別講座(湯本幹事) 重点に取り組むこととしている。このような状 の2回実施する(いずれも県内)。 況下で、FICの存在は大きなものがあり、全 森に親しむ懇談会(吉埜幹事) 国会の中でも最も組織的かつ活発な活動が行わ 研修・交流合宿3回を計画。新たな取り組みと れていると評価されている。今後、先進的に取 して参加者の活動報告会、話題提供に基づく公 4 春、秋 定例会9回、 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 開検討会を企画している。各部会の情報交換も 総合学習事業 含めたい。 総合学習事業(山口幹事) 2010 年 6 月 20 日 前年度に引き続い 萱田小学校祝卒業コンサート た実施を計画する。滝野中総合学習の内容は、 市町村合併の影響等若干不透明な部分もある。 (八千代市萱田小学校 6 年生 5 クラス 150 名の卒業記念 総合学習) 滝野中学習林の見回りに、多くの会員の参加を 御願いする。 FIC君津の森・遊々の森整備活動(小池幹事) 「遊々の森」について、近郊県からの各種団体・ 一般客の利用を積極的に呼びかけていく。 子ども樹木博士(小池幹事) 4ヶ所での実施 を予定、それ以外でも希望があれば積極的に取 り組む。 森林療法(佐山幹事) 森林セラピー講座の実 施(野外講座の一環)、保育園自然体験指導のほ か、FIC森林セラピー懇談会、会員向け研修 会、林野庁千葉森林管理事務所及び県民の森と の共催イベント開催等を企画する。 受託事業等(小林幹事) ①公共施設・団体へ 3 月 12 日、八千代市立萱田小学校の卒業生を のアプローチ強化、②フィールド部会との連携 祝う草笛音楽隊の演奏会を行ないました。 による新プログラム提案、③FIC活動PR、 一昨年の秋に萱田小 5 年生の森林に関する総 知名度アップ(FIC紹介パンフの活用) 、④東 合学習をおこないました。総合学習のなかで草 大演習林ガイドの新しいやり方の具体化、等。 フィールド部会(栗田幹事) 笛の指導もしました。FICの中で草笛を中心 ①県民の森、演 に草笛音楽隊が結成されましたので、学校側に 習林、市民の森等との協力体制構築、共催イベ 6 年生の卒業を祝う演奏会を提案したところ ント実施、受託事業拡大、②地域団体との交流、 快く受け入れていただき、今回の開催となりま 友好関係構築、③地域でのFIC広報活動、④ した。 各フィールド部会がカバーする地域の見直し、 地域密着活動推進、⑤森林療法事業への注力、 14:00 より、卒業生 150 名を前に[浜辺の歌] 等 [アメージングレース]を演奏、草笛の指導を 安全対策(樋口幹事) ・安全講習定期開催、・ はさんで[仰げば尊し][蛍の光]を先生も一 野外活動の危険度明示(ランク分け)への取り 緒に合唱、その後[崖の上のポニョ]などリク 組み、・「ヒヤリ・ハット」の収集、等 その他の分科会(竹内会長) エストに応え、いろいろな質問もありました。 上記「危険度明 最後に國安顧問の卒業生に贈る言葉で閉会しま 示」の分科会等、必要に応じて分科会を開催す した。 る。 各クラスからお礼の文集をいただき、下校時 でもあったので生徒たちと名残を惜しみながら 散会しました。先生方とはまた継続できるよう 連絡することにしました。 参加された皆さんは下記のとおりです。ご苦労 様でした。 5 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 ている様子。クヌギの 5 ㍍ぐらいの高さの枝に オオカマキリの卵がいくつか生みつけられてい る。道端の膝ぐらいの高さの枯れ草にもみられ るので、どうしてあんな高さに生みつけられた のかみんなで考えるが・・・? 子どもたちは 動くものに関心がある。アマガエルや、水路で はアメリカザリガニを見つけて喜んでいる。カ ナヘビをつかまえて大事に?持ちあるいている のでグロッキー気味。 学習林内は昨年からの下草とネザサの刈り取 りで林床は随分と明るくなった。スミレが増え、 フデリンドウも見つかる。ニオイタチツボスミ レでは膝をついてみんなで匂いを嗅いでみる。 國安、小林、金田 (草笛)、大崎(ケーナ)、 菅野(コカリナ)、樋口(リコーダー)、栗田 (ギター)、山内(キーボード) (報告:山口 煕) 22 年度わくわくふるさと探検隊 第 1 回春の里山観察会 日 時;平成 22 年 4 月 10 日(土) 9:00~11:30 天 気 場 所:滝野中学校学習林とその周辺 主 催:印西市本埜公民館、里山の会エコモ 参加者:一般参加者 14 名 感じる人、感じない人・・・いろいろだが、五 晴れ 感を働かせる観察は大事なこと。切り株で年輪 を数える子や、玉切りした丸太を動かして虫を 探す子などなど。フクロウが営巣しているとの (子ども 6 名、乳 情報で、巣箱の前を静かに進むと突然親鳥が飛 児 1 名、大人 7 名) 里山の会 青山会長 び出して、感嘆の声があがる。竹を利用した巣 他 10 名 箱にはシジュウカラの営巣も確認された。自然 は生きていることを実感。途中でエコモの会の [実施報告] 3 月末日に印西市、本埜村、印旛村が合併し て新印西市となりました。旧本埜村教委と里山 の会エコモの主催でおこなってきた「わくわく ふるさと探検隊」の観察会も印西市の本埜公民 館の講座として従来どおりの共催で行なうこと になりました。ただ今回は年度替りなどで公民 館の準備が間にあわず、里山の会が主体となっ て行ないました。 青山会長の挨拶の後、参加者全員が簡単に自 己紹介をして、特にテーマを決めずに出発。 台地にはアマナが咲き始めている。だいぶ増え 押田さんにこの地域の水系の話などをしてもら 6 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 い(子どもにはむずかしかったようだが)参加 シなど数種。トンボがほとんど見られなかった した父母の方は熱心に聞き入っていた。天候不 のが不思議。 順のこの春の一日、さいわい天気にも恵まれ有 予定時間を 30 分もオーバーしてしまった。参 意義な観察会でした。 加の皆さんお疲れ様でした。 (報告:山口 煕) (報告:山口 煕) 森に親しむ昼の講座 滝野中学校・学習林観察会 平成 22 年前期第1回 滝野中・学習林の観察会を行いました。スター 庭園の見方 ト時は雨模様でしたが、森の中から出てきたと 楽しみ方 きにはすっかり晴れて気持ちのよい観察会でし た。 場所・時間:市川市市民会館 平成 22 年 4 月 8 日(木) 実施日:6 月 5 日(土)10:00~12:30 曇り・晴れ 場 受講者数: 25℃ 45 名 10:00~12:00 時 関係者:16 名 スッタフ:和波・佐山・栗田・高野・山内・ 所:滝野中学習林および周辺草地 オブザーバ:渋谷・栗田・増田・小島・松川・ 参加者:菅野、稲岡、栗田、黒岩、田中、山口 西川・山口・稲岡・樋口・御須・小山 (FIC)/河辺、松山(里山を守る会エコモ) 久しぶり市川公民館に伺い「森に親しむ昼」 台地草原でブタナ、ニガナ、コウゾリナ、キ 講座で緊張しながら講師としてお話させて頂き ンポウゲ、セイヨウミヤコグサなどの黄色の花 ました。色々の会合でお顔を拝見する方が参加 が目立って、ほかにノアザミ、クララなど。 カ されていて、この会はリピターが会を支えてい ワラヒワ、ホオジロ、ヒバリ、セッカなどがさ る事が感じられます。その背景には和波さん始 えずり姿も見られる。水田ではハクセキレイや め多くのスッタッフ方の努力が感じられます。 セグロセキレイ。シュレーゲルアオガエル、ニ 毎回多くのイベントに参加し、講師の選択、俊 ホンアマガエル、トウキョウダルマガエルなど の話題の選別の中から講座のタイトルを決めら が見られ、それらを狙ってシマヘビが泳いでい れている事にも敬服です。 る。 さて前置きが長くなりましたが、今回は私に 林内はすっかり樹冠が繁って薄暗くなって 勉強するためのテーマを選んで頂いたと喜んで いる。ニガキの葉を噛み、サンショの実を齧っ てアマチャヅルで口直し、ウグイスカグラとク ワの実を味わう。ハナイカダやクロウメモドキ、 ミヤマナルコユリの実も確認。オオカモメヅル の花。今年もフクロウの雛二羽が巣立ったとの こと、ほかに木製の巣箱とモウソウチクを利用 した巣箱にはシジュウカラが営巣しているのを 確認していると河辺先生の話。ほかに森林や草 地に棲息する鳥の生態や餌の違いによる生活型 の違いなどについて話を聴く。 昆虫はあまり ベルン古代都市(狩猟民族・石の文化) 見られず、ヤマトシリアゲやアカガネサルハム 7 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 引き受けました。座学とその座学を学んだ事を 実習として実施した。充実した座学があったお 現場で実証しながら勉強すると言う取り組みは 陰で、大学内の小さな庭園でもじっくり楽しむ 面白いですね。 ことが出来たと思う。 今回のテーマは「庭園の見方楽しみ方」で、 ・あいにくの冷たい雨模様となり、昼食時の学 千葉大「西洋庭園」と隣接している日本庭園「戸 食利用と時間短縮で対応した。 定邸を意識した座学と現場の組み合わせでした。 ・県の天然記念物「浅間神社の極相林」は小さ なところだが、アカガシの巨木、南面は常緑樹 が北斜面は落葉樹が多い様子、ヤブニッケイと クスノキの比較など観察できた。 ・園芸学部の庭園は当時の写真を見ながら 100 年前の造園の意図やメッセージを感じながら散 策した。スロープを登るときに「見付きのクス ノキ」があるか無いかでの景観の違いを想像し てみたり、ハランの緑がモミジの紅葉のときに 発揮する効果を考えたり、低く剪定されている ユリノキが大きく育っていたらどうだろうと想 像したり、混ぜ垣の混ざっている樹種を数えて 私は庭園の発祥は気候風土と国民性の違いから みたり、イギリス風形式庭園が 3m 掘り下げて作 成り立っていると言う考えを持っています。今 られた意図をそうでなかった時の景色を想像力 回のお話は、そのことを強く意識し説明したつ して比べて実感したり、不思議なミズキの枝ぶ もりです。自分の興味ある話になると聞いてい りがどうしてそうなったのか考えたり・・・参 る人の存在を忘れて話しに没頭する事がありま 加者も「考えること」「感じること」が要求され すので、聞いている方に伝わったかが心配です。 るご案内となった。 ご意見、ご感想がありましたらお聞かせ下さい。 ・茶室の庭はあらかじめ許可を得て立入り、座 (報告:小池英憲) 学での内容を思い出しながら実物を見学した。 ・イチョウの雄花、モミジの花、サトザクラの 平成 22 年度前期第2回 雌しべの葉化、ユズリハの雌花雄花など、季節 千葉大園芸学部& 限定の見所もあったのだが、天候の状況や時間 配分の都合もあり班によって観察できたものは 戸定邸で楽しむ庭園と樹木 それぞれだった。 その他 ・雨天対応も考えて準備を進めたが、ほぼ確実 日時:平成 22 年4月 22 日(木) に予約できるはずの茶室がたまたま市の行事と 9:30~13:00 重なり使用できなかったり 4 月も半ば過ぎと言 場所:浅間神社・千葉大園芸学部・戸定邸 うのに真冬の寒さと雨だったりと悪条件が重な 受講者数:34 名 り、皆さまには寒い思いとご心配をおかけした。 講師:渋谷孝子 ・なんとか無事実施することができたのは、参 アシスタント:小池、増田、小島、栗田 加者の様子を観察しながら早めに解散する判断 庶務担当:佐山、高野、山内、和波 をしてくださったアシスタントの方々、離れた オブザーバー:山口、湯本 班への連絡に走ってくださったオブザーブの 方々、皆様のチームワークの賜物と、こころよ 講座概要 り感謝しています。 ・第 1 回室内講座「庭園の見方、楽しみ方」の (報告:渋谷孝子) 8 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 平成 22 年度前期第3回 新緑の谷津の自然を見てみよう! 日 時:平成22年5月14日(金) 9:30~14:15曇り時々晴れ 所:我孫子市岡発戸・都部谷津ミュージ 場 アム 受講者数:33名 講 師:髙野満里子 アシスタント:増田、山口、渋谷、栗田、 オブザーバー:遠坂、湯本、小島、椎名、稲 岡、永田、高澤、 庶務担当:和波、佐山、山内(写真) 成田線の東我孫子駅にて受付後、観察出発 場所の谷津入口に移動。谷津ミュージアムという 斜面林・水田・湿地からなる岡発戸(おかほっ と)・都部(いちぶ)の谷津で約 40ha もの広大な 面積をもっている、我孫子市で一番大きな谷津 で野外講座を行いました。爽やかなお天気に恵 まれ、新緑に囲まれた谷津を班ごとに出発しまし た。竹やぶではウグイスが囀り、足元にはセリバヒ エンソウやウラシマソウなどの野草を楽しみなが ら歩き、滲み出し水だけで作っている田んぼを見 て、谷津田の風景の美しさに見とれ、田んぼをつ づけるご苦労に思いを馳せました。 丁度今頃は、常緑樹が新葉を展開する時期 で、落葉樹の新緑と相まって谷津の斜面林全体 上:カヤネズミの巣 下:谷津の風景 の色彩も彩りが豊かで、緑の美しい風景を楽しん でいただきました。イヌザクラの花も満開ななか、 ニホンアマガエルやニホンアカガエルに出会っ たり、キジのケーンケーンという囀りや、オオヨシ キリも葦の上でギョシギョシと鳴き、環境指標であ るヤマトシリアゲ等多くの生物を観察して、谷津 の生態系の豊かさを実感していただけたと思っ ております。 大勢で歩く為、地域の方の迷惑にならない よう申し合わせ、小人数で行 動出来るよう5班に分け又、 安全面でも協力していただき、 無事に実施できた事を、ご協 力下さった皆様に感謝致しま す。 特に、谷津の手入れをして 下さっている谷津ミュージア ムの会の方々、また、快くお 手洗いを使用させて下さった 中央学院高校等多くの方々の ご協力があった事をご報告致 します。 (報告:髙野満里子) 9 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 もりこん 平成 22 年度前期第 4 回 身近な樹木の春・夏・秋・冬 もりこん 81 ツリーウオッチングの楽しみ 日 時:5 月 27 日(木) 市川市市民会館 10:00~12:00 1.日時 2 月 18 日(木) 2.場所 船橋市中央公民館 3.テーマ 房総半島の森林ウオッチング 受講者数:32 名 4.講師 講 5.参加者 師:山田寛治 第一集会室 遠坂さん 稲岡、樋口、風見、岩崎、横山、上 庶務担当:栗田・佐山・高野・山内・和波 江洲、渡辺、菅原、山家、丸山、落合、三輪、 オブザーバー:竹内・渋谷・遠坂・稲岡・西川・ 脇山、安武(スタッフ) 御須・小島・横山 6.報告 今回は新人にまず地元千葉の森林を知って 講座概要:『家から駅に向かう道の街路樹、 もらおうという趣旨で、遠坂さんが昼の講座で 近くの公園や植物園の樹木、雑木林や河沿いの 実施した、房総半島の森林ウオッチングを再演 散歩道の木々など普段見慣れた身近な樹木の して頂きました。 春・夏・秋・冬の変化を観察して、ツリーウオ Ⅰ ッチングを楽しみましょう。 春の芽吹きに始まって花が開き、夏にかけて 房総半島の地形と地質 1. 地形 2. 地形図と地質図 は茎が伸びて葉を広げ、夏から秋にかけて果実 Ⅱ 房総半島の地史(成り立ち) が成長して熟し、秋から冬に向かって紅葉(あ Ⅲ 房総半島の地史と植生相 るいは黄葉)を経て落葉してゆく・・・。 Ⅳ 房総丘陵の垂直分布の寸詰まり現象 Ⅴ カタクリとカンアオイを通して房総半島の 普段なんとなく見過ごしている樹木たちの 1 年を継続して観察すると、その樹木への愛着が 植生を考える 涌いてきます。』 Ⅵ 変化に富む房総丘陵の森林 ということで森に親しむ方法のひとつとして 1. モミ・ツガ林とヒメコマツ のツリーウォッチングについて写真と小枝標本 2. 照葉樹林 を使って説明しました。取り上げた樹種はサク 3. 落葉広葉樹林 ラ、クルミ、ムクノキ、スダジイ、クリ、カキ、 Ⅶ 四季の変化を楽しめる北総台地の森林 トチノキ、ヤマモモ、ヤマグワ、アケビ、キイ 1. 谷津の成り立ち チゴ、グミ、ヤマボウシ、イチョウなど。 2. 谷津田の斜面林 3. 里山の代表的景観「谷津田」 4. 雑木林 5. 北総に残る照葉樹林 (報告:山田寛治) 以上のように、房総半島の成り立ちから説き 起こし、地域別の植生、個々の植物の写真の映 写と、非常に濃い内容の講義でした。 最後に遠坂さんが述べられた「これから多く の植物を観るときに、それらを整理して理解す 10 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 る軸にしてもらえれば良いのではないか」、と 山、村山、脇山、松川、樋口、稲岡、松田、関、 いう点で本当に役に立つ内容です。8 名の新人 大木、相川、寺嶋、安武(17 名) の参加を得て、質疑応答も行われ、有意義な研 テーマ: 「FIC 会員向けの東大千葉演習林研 修会になりました。 修」「Abies との交流」 (報告:安武) 4 月 10 日(土) 天津事務所に 13:10 集合。相川さんからの もりこん 82 東大演習林のガイダンスで研修会をスタート。 車に乗り合わせて本沢林道入り口移動。池田先 1.日時 3 月 18 日(木) 2.場所 船橋市中央公民館 3.テーマ 4.講師 5.参加者 生、相川さん、岩崎さんが説明役、Abies のメ 第九集会室 ンバーも現場に精通しており色々説明してくれ 千葉県の森林について る。イワタバコが多く季節にはさぞ奇麗だろう。 寺嶋さん ベテランが色々な話をしながらゆっくり進む、 FIC ならではの観察会となり、新人にはFIC 上江洲、小山、山家、渡辺(夫妻)、 三輪、丸山、西川、相馬、松田、落合、脇山、 の面白さを感じられる場になったと思う。 16:00 吉埜(スタッフ)、安武(スタッフ) 6.報告 清澄宿舎へ移動し、池田先生から「房 総半島のヒメコマツの保全活動」のお話を伺う。 前回に引き続き、新人にまず地元千葉の森林 現在では 22 本にまで減少、原因はマツ材線虫 を知ってもらおうという趣旨で実施しました。 やかさぶたがんしゅ病。育苗して自然環境に移 内容は千葉県の森林・林業の話を中心に、最 植する、或いは他地域への疎開等の方法で保全 近の国の林業行政の動向まで幅広いお話を伺う を図っている。房総半島に隔離分布して長く経 ことができました。 っていることに意味が有るが、遺伝子的にも他 具体的な内容は当日配布された資料をご覧 地域のヒメコマツと異なるかの検証はこれから ください(ご希望の方は安武までお申し出くだ の課題。講演後、Abies 事務局長石川さんから さい)。非常に豊富な内容が、簡潔に纏められ スライドで活動内容の紹介、東大北海道演習林 ている貴重な資料です。また、国家戦略室によ 訪問には FIC メンバーも数名参加していた。 18:00 る、保育から利用への移行により林業を成立さ せ 10 年後には木材自給率 50%を目指す、とい 刺身つきの夕食と共に Abies との懇 親会を開始。昨年同様盛会となりました。 う政策転換の話も興味深いものでした。 4 月 11 日(日) (報告:安武) 6:30 早朝観察会。略全員が参加し、清澄 寺大杉までのコースを往復。大杉は何度見ても もりこん春合宿 威厳を感じさせる迫力がある。途中ウグイスが 珍しく電線に止まって囀っている所をじっくり 観察できた。 4/10-11 朝食後、堂沢モミ・ツガ林見学へ、移動の途 中で天然のヒメコマツを池田先生が案内して下 場所: さった。急な尾根の淵に生えており、これでも 東京大学千葉演習林 日時:平成 21 年 4 月 10 日(土)13:10 集合 最も条件の良いところに生えている個体だ、と 4 月 11 日(日)13:00 解散 の話に、ヒメコマツの調査・保全活動がいかに 大変か実感される。足元の5㎝位の稚樹(それ でも 4-5 年は経っているとのこと)は無事育つ 参加者:落合、菅原、山家、三輪、上江洲、丸 のだろうか。 11 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 6.内容 当日配布資料「広葉樹林の管理」「健康と癒 しの森づくり」は、以下の URL からダウンロ ードできます。 http://www.pref.chiba.lg.jp/laboratory/forestr y/jouhou/download.html 1.里山整備の進め方 ①森林の調査------キーワード、生物多様性保全 (地域の遺伝子を保全する)、二酸化炭素吸収、 堂沢モミ・ツガ林はヤマビルが多い所で、本 資源の循環利用、多面的機能 当に驚くほど沢山いたが、相川さんから事前に ②利用目的の決定------景観林、野鳥観察林、薪 ヒル情報が流され、皆きちんと防御していたの 炭林等目的の合意形成が大切 で、殆ど被害は出なかった。ヒメコマツの育苗 ③整備方法の決定-------目標林型に誘導する為 地を通り、モミ・ツガ林を遠望、モミは枝が上 の整備方法決定 向きツガは水平か下向きと説明を聞き、札郷へ ④ 整備作業---------下刈り、間伐、枝落し、植栽 と山道を2時間近く歩いた。 等 札郷作業所は古いが趣のある建物で宿泊も ⑤森林の調査-------目標林型へ誘導できたかの 可能、Abies はここで毎年お月見観賞会を行っ 確認 ているとのこと。昼食後、解散。今年は不順な 2.植生調査------被度、群度 天候が続く中、幸いまずまずの天候に恵まれ気 3.毎木調査------樹種、樹高、胸高直径、樹冠 持のよい研修会となった。 幅、位置(コドラートの中で) ご協力をいただいた皆様に、あらためて、心 4.土壌調査-----広葉樹は土壌の影響を強く受 より感謝を申し上げます。 ける、適地適木。北総台地は黒ボク土(火山灰 (報告:安武) 土壌)、房総は褐色森林土、低地は還元層を持 つグライ土 もりこん 83 1.日時:4 月 15 日 5.照度調査------林外との相対照度で示す。 30%~40%以上で林床植生や陽樹が育つ 6.害虫 18:45~20:45 2.場所:船橋市中央公民館 ①カシノナガキクイムシ------第二のマツ材線 第一和室 虫となるか、ナラ枯れが大問題になっている 3.参加者: ②カミキリムシ------クリ、コナラに害が多い 米沢理雄・裕子、内藤治男、村松照夫、深野靖 ③コウモリガ-------穿孔性害虫 朗、伊藤智恵子、高木喜久雄、横山元、曽根大 7.危険な虫------ススメバチ、イガラ(すごく 樹、山口良幸、森原百合、渡辺清美(以上会員 痛い)、チャドクガ、ムカデ 外参加者)、高村、丸山、脇山、高澤、広瀬、 山口、渡辺、山家、泉、松田、横山、風見、高 多彩な内容を、スライドを使って分かりやす 野、栗田、山内、西川、上江洲、稲岡、永田、 く解説していただきました。 落合、三輪、菅原、寺嶋、吉埜(スタッフ)、 安武(スタッフ) もりこんでは今年度は外部との交流も強化 4.テーマ:「広葉樹林の管理」 することを計画していますが、今回は竹内会長 5.講師: 千葉県農林総合研究センター森林研 究所主席研究員 福島 成樹 の呼びかけもあり、また栗田さん他の方が外部 氏 の方へ声掛けして頂き、多くの外部参加者を得 12 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 て、実施することが出来ました。参加者数はも ③オオイチョウタケ---吸い物に最高、出汁が良 りこん 83 回の中で最高だそうです。 く出る。 ご協力有難うございました。 ④エノキタケ---冬生えるキノコなので、誤食は (報告:安武) 少ない ⑤テングタケの仲間---基本的に、傘、ヒダ、柄、 ツバ、ツボすべてを備える(五体満足なきのこ) なきのこ。致命的な毒きのこが多い。 もりこん 84 ⑥タマゴタケ---毒毒しいけど、美味しい。塩焼 き、鍋、オムレツ、和、洋、中OK。房総では 1.日時:5 月 20 日 18:45~20:45 2.場所:船橋市中央公民館 コナラ、シイ、カシ林に生える身近なきのこ。 第九集会室 ⑦ドクツルタケ---白くて大きく、美しいが、一 3.参加者 つ食べれば、治療しない限り、間違いなく冥土 渡辺清美、山口良幸、丸山、脇山、高澤、山 行き。 口、渡辺、山家、泉、高野、稲岡、落合、寺嶋 ⑧ヒトヨタケ---食べられるが、一緒に酒を飲む (スタッフ)、吉埜(スタッフ)、安武(スタ と、ひどい二日酔い、三日酔いになる。酒を分 ッフ) 解する力を奪う 4.テーマ:「初歩的なキノコの仕分け」 ⑨ニガクリタケ---噛むと猛烈に辛い、猛毒 5.講師:松田 ⑩オオワライタケ---幻覚、幻聴、狂騒、異常興 弘義さん 6.内容 奮をおこす、危ないきのこ。 松田さんが、2 年に渡り観察した二百七十余 ⑪ハナイグチ---カラマツの根元に生える、おい 種の千葉県のキノコの写真を、2 時間目一杯紹 しいキノコ。信州ではジゴボウと呼ぶ 介して下さいました。また「きのこと料理」と ⑫ミカワクロアミアシイグチ---ふぐ毒の 100 倍 題する資料を、CD で参加者にプレゼントして と言われる猛毒 下さいました。どんなキノコがどんな料理に合 ⑬チチタケ---栃木県人が、大好きなきのこ。ち うのかがカーソルで検索できる便利物です。 たけうどんが名物。草本のチタケサシは、これ 興味のある方は直接松田さんにメールでご を刺して運んだので。 連絡頂ければ、添付メールでお送り頂けるとの ⑭ハツタケ---なんといっても、炊き込みご飯が ことです。 最高。マツ林にはえる。 (1)キノコは全世界で百万種と言われる。名 ⑮カワラタケ---抽出すると、クレスチンという、 前が付いているものが 97,800 種。日本には一 政府公認の無毒性ガン治療薬となる。 万種、名前が付いているのが 3000 種、房総に ⑯ カンゾウタケ---シイの枯木から、肝臓が飛び は約 700 種。魑魅魍魎の世界。 出したようなきのこ。野生きのこで、唯一生食 (2)観察場所は、四街道周辺の里山と、清和 できるキノコ。 県民の森、市原市民の森と、ごく身近な場所で (報告:安武) す。 以下幾つか興味深かった説明のメモです。 FIC 君津の森 ①シイタケ---千葉ではブナが無いのでツキヨ タケとの誤食は無い。ツキヨタケは 4 時間ぐら 2月度 FIC 君津の森整備作業報告 いトイレを占有すれば治る。 ②バカマツタケ---コナラ、ミズナラ、ウバメガ 日 シに生えるマツタケ。名前は悪いが、香りは、 作業: マツタケよりはるかに良い。たまに、勝浦の朝 測量時伐採アオキ、灌木用ビオネスト整備、 歩 時:2月 16 日 10:00~12:00 市で、マツタケ名で売っている。 13 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 日 2010 年 6 月 20 日 時:平成 22 年4月 16 日(金)雨 10:00~14:00 参加者:和波、高野、竹内、稲岡、松田、山家、 山内、山口、遠坂、野村、小林、小池、合計 12 名(順不同敬称略) 作 業: 4 月というのに雨の降る寒い 1 日でした。 草木も伸び始め除草等作業が沢山待っている が、雨のため中止にした。 22 年度から「君津の森」の隣接地に「遊々の 森・ちば」として国有地を利用する予定である ので、その状況を境界を歩いて確認した。 道、階段修復、椎茸栽培用ホダギ取り 雨の降る里山は一斉に伸び始めた落葉樹の 昼食後4月4日「花逍遥」に向けて 話しあった 新葉で一杯、特に花の終わった山桜の葉色の変 参加者: 稲岡、岩崎、栗田、小池、(小林)、高 化が美しい。ギャップ地を整備した後ではスミ 村、竹内、松田、山家、山内、山口、和波、増 レ類の群生が見られ、ヒトリシズカが群れてい 田(報告) て、エビネの花は 5 部咲きで月末には満開。こ ( )チエンソー取扱者 れからが楽しい季節です。 現場確認後、ガーデナーハウスで「遊々の 3 月度 FIC 君津の森整備作業報告 森・ちば」の利用方法等話しあった。 遠坂さん、野村さんが合流して楽しい 1 日で した。 日時 3月22日 作業:シイタケ駒打ち 遊歩道、階段整備 山の神の前で記念撮影 10:00~14:00 (報告:小池英憲) 1,000 個 除草 昼食後花逍遥で配る土産のドングリクラフト作 FIC君津の森 打合せ りを行った。 参加者:山内、松田、高村、(小林)、(小池)、 高澤、竹内、桜庭、増田(報告) 順不同 敬称略 ( 今まで「君津の森」として整備してきた国有 )重機取扱者 林を縮小し、縮小した部分を隣接する雑木林と 一体化して「遊々の森千葉」として利用する協 4月度 FIC 君津の森整備作業報告 定を千葉森林管理事務所と結びました。 14 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 「君津の森」は保安林の指定があるため活動 6 に制限がありましたが、「遊々の森千葉」は国民 2010 年 6 月 20 日 今後のこと ・境界杭の再確認を行い、保護作業(見出し) 参加の森作りを目指して、森の中で遊んで学ん をおこなう。 で楽しんで、林業体験などに利用することがで ・道路に面した場所に立ち入り防止柵などの きます。この森をどう利用していくかの話し合 設置を行う。 いをおこないましたので、概略を報告いたしま ・備品の拡充(子供用ヘルメットなど・・・) す。 (報告:山口) 日 時:5 月 21 日(金) 場 所:船橋 10:00~12:00 フィールド部会 FACEビル 5 階 参加者:稲岡、小池、小林、國安、栗田、菅野、 竹内、松田、山内、山口 1 北総フィールド部会・3 月度活動報告 名称は「君津の森」および「遊々の森千葉」 とし、整備・運用については従来の君津の森 フィールド:「草深の森」印西市 実行委員会が一元的に行う。 活動タイトル:「早春の草深の森自然観察会」 2 役割分担 日 幹事:山口・ (副)栗田、会計:稲岡、事業 時:平成 22 年 3 月 14 日(日) 9 時 30 分~12 時 30 分 計画:小池、小林、竹内、山口、安全:松田、 参加者(敬称略・50 音順):稲岡・大木・風見・ 渉外:小池、記録・写真:山内、輸送:稲 金田・栗田・小島・小林・渋谷・高野・田 岡、小林、山口 3 中・高澤・野村・萩埜・羽根・広畠・増田・ 事業計画 松川・三輪・山口・山家・横山・龍門・脇 ・近郊地域の子どもたちを対象にするととも 山、以上 23 名 に、近隣の県の公的機関や団体などにも呼 報告内容: びかけを行う。 今月の例会は、草深の森分会との共同企画 ・県内の企業の森に参加している企業などに 「早春の草深の森観察会」として、草深の森の もPRしていく。 勉強会を実施しました。講師としまして、ここ ・新入会員の研修などに利用する。 数年四季を通じて草深の森の調査・観察を続け 4 今年度のイベント予定 ① 9 月 12 日 名程度 ておられる会員の広畠さんにお骨折りいただき、 君津市周南地区の小学生 10 初参加の 3 名を加えて部会始まって以来の 20 「秘密基地をつくろう」 ② 11 月 14 日 名を超える参加者となりました。 親子で秋のクラフト 朝から晴天となり、早春にふさわしい暖かさ ※花逍遥は 4 月 4 日実施済み 5 の中、9 時 30 分に森の入り口駐車場に集合、広 当面の作業予定 ① 5 月 28 日(金) 畠さんよりご用意いただいた資料を基に事前の 10 時から草刈り作業 ご説明をいただいた後、約 2 時間をかけ林内を 終了後打合せ ② 6 月 18 日(金) 観察しながら巡り、広場付近で昼食・懇談後、 10 時から刈り払い作 散会といたしました。 業と植生調査 草深の森の植物は、冷温帯性と暖温帯性のも ③ 7 月 3 日 (土) 15 時から船橋公民館 のが混在すること、そして過っての人手の関わ にて「遊々の森千葉」についての話し合 り方により、明るさの異なる林相エリアを形成 い していること、クロウメモドキなど希少な植物、 10 月より定例作業日を第4金曜日に変 またオニシバリやコクランなど北総丘陵では珍 ④ 更します。 15 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 報告内容: 「水と緑の回廊」とは、市川市が同市の北西部 の公園・樹林地・水辺を、後世に引き継いでゆ くため整備し、ネットワーク化(回廊)し、一般 市民の散策や遊び・里山活動・自然観察などに 開放されているものです。回廊コースは、北国 分の堀の内緑地から堀の内貝塚公園、小塚山公 園、じゅん采 池緑地、国府 台緑地を経由 し里見公園に 満開のオニシバリ、雄花、それとも雌花? 至る約 6km です。 4 月初めと しては暑さを 感じる中、10 時に北総線 「北国分駅」 に集合、先ず 近くのイザ 保護育成中のハシバミついて聞く しいものが生育すること、また江戸時代にさか ナギ神社の のぼる印西牧の歴史を印す野間土手や大日塚が 県下で一番 林内に残っているなど、楽しく観察をしながら という大き 学ぶことができました。 なハリギリ 林内には、春の訪れを告げるオニシバリ・ア を見た後、 オイスミレ・ウグイスカグラ・シュンランの開 上述のコー 花を見ることができ、シジュウカラ・エナガ・ 上 コガラなどの鳴き声とともにアカゲラと思われ 下 イザナギ神社の大ハリギリ スをおよそ 里見公園そばのス 2 時間かけ自 るドラミングを耳にすることができるなど、こ ダジイに架けられ 然観察をしな の森の豊かさを感じとることができた一日でし た「辻切り」 がら巡り、里 た。広畠さん有難うございました。 見公園にてサ (報告・写真:栗田) クラの花見がてらの昼食をとり、懇談・散会と いたしました。 コースの樹林地には市川市の歴史博物館や 考古博物館などが含まれ、堀の内貝塚、じゅん 北総フィールド部会・4 月度活動報告 采池、里見公園、「健康と癒しの森 30 選」に選 ばれた国府台緑地など、一般市民の学びと憩い フィールド:「水と緑の回廊」市川市 の場として、また里山ボランティア活動の場と 活動タイトル:「都市の樹林帯を訪ねる」 して、親しみ利用されている反面、一部では隣 日 時:平成 22 年 4 月 11 日(日) 接する民家にかかるため簡単に斬られたクマシ 10 時~13 時 30 分 デやゴンズイの現状と、また一方では千葉県で 参加者(敬称略・50 音順):栗田・小林・小島・ は稀少なゴマギの幼木が生育しているなど都市 高野・西川・平尾・山口・山内、8 名 にありながら樹林地として残されているため、 16 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 ある程度の自然が保たれていることなどを見る 近で観察することが出来ました。ここにきて温 ことができた一日でした。 度の高い日が続いているせいか昆虫類の活動も (報告:栗田/写真:山内) 活発になりギンヤンマ、シオカラトンボなどが 見られ、またエゴノキの枝先では葉を巻いてい るエゴノツルクビオトシブミを間近で観察すこ 北総フィールド部会・5 月度活動報告 ともできました。 活動フィールド:「大町自然観察園」市川市 活動タイトル:「春の自然観察会」 日 時:平成 22 年 5 月 9 日(日) 10 時~13 時 参加者(敬称略・50 音順):稲岡・岩崎・上江洲・ 大木・栗田・菅野・田中・高村・高澤・高 野(吉)・西川・萩埜・樋口・羽根・三輪・ 山口・安武・山内・山家、以上 19 名 報告内容: 大町自然観察園での春の自然観察会を実施 (報告・写真:栗田) しました。前日が FIC の総会・懇親会という中 での例会でしたが、北総 F 部会に初めての参加 清和県民の森フィールド部会3月報告 となる岩崎さん、上江洲さんを含めて 19 名の 多くの会員の皆様にご参加いただきました。 朝から快晴となり、10 時前に観賞植物園に集 日 合、挨拶・資料配布の後、観賞植物園前から谷 時:平成 22 年 3 月 21 日(日) 10:00~ 津最深部を経由して動物園手前の森まで、およ 出席者:FIC そ 2 時間かけ自然観察をしながら巡り、キンラ 14:00 小池、岩田、相馬(記) 清和県民の森 ン、ギンランの咲く木陰で昼食をとり、懇談・ 相川所長、酒井主任、他 4名 散会といたしました。 日差しもまぶしく、すでに木々の緑は濃くな り初夏を思わせる中、観察路の湿地にはキショ ウブやクレソンの花が咲きみだれ、また斜面林 や道端にはイヌザクラ、ミズキ、フジ、ツリバ ナの開花、足元にはサギゴケ、ホタルカズラ、 エゴ ノ ツル ク ビオ ト シブ ミ キンラン、ギンラン、ササバギンランなどが間 早朝、春の嵐が通り過ぎたばかり、強風のた め関東周辺の交通機関が不通となった。 清和県民の森イベント「高宕山ハイキングと 植物観察」のハイキングが中止となったが、植 17 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 物観察会は予定通り実施。しかし、参加者のキ 2010 年 6 月 20 日 ガンコ山体験合宿の報告 ャンセルが相次ぎ集まったのが6名、FIC の和 波さんも参加出来なかった。 観察会は 10 時にスタート。春の草花や木々 の芽吹き等を観察し、田園風景や里山風景を眺 める。強い春風も気にならない。三島神社では スギの大木やアサダの木肌に触れ、下見で決め た予定のコース(スポーツ広場周辺 → 県道 → 怒田沢 → 三島神社 → スポーツ広場)を歩く。 春の息吹を感じてもらう試みとして色あわせ、 スギの樹高・樹齢測定、思い出ポエム等のワー クショップを行った。 最後に県民の森から豚汁がふるまわれ、竜巻 注意報が出ていて心配した日だったがトラブル 場 所:南房総市 ガンコ山 もなく安全のもとに 14 時に終了しホットした。 日 時:平成 22 年 5 月 15 日(土)~16 日(日) 1泊2日 【出会った早春の植物】 ボウソウマメザクラ、ミツバツツジ、セイヨウ 参加者:小林、野村、安武、金田、山内、稲岡、 バクチノキ、アラカシ、トウネズミモチ、アラ 高澤、村山、脇山、菅原、上江州、風見 カシ、カンヒザクラ、イヌシデ、ニガキ、スダ 以上 12 名 今回、ガンコ山フィールド部会では FIC のメ ジイ、ヒメウズ、オオイヌノフグリ、タネツケ バナ、フデリンドウ、マダケ、ヒメコマツ、シ ンバーでまだガンコ山へ訪れていない方や キミ、ヒサカキ、オオバヤシャブシ、シバヤナ 新人のメンバー向けにガンコ山が現在力を入れ ギ、ハナダイコン、タチツボスミレ、アマナ、 ているサスティナブルな(持続可能な)森での コスミレ、クモノスシダ、トキワヌスビトハギ、 活動を肌で感じ取っていただく企画でした。 スズメノヤリ、フデリンドウ、アセビ、クロモ 天気にも恵まれ、大盛況のうち、怪我もなく楽 ジ、テイカカズラ、ヒガンマムシ、シデコブシ、 しく終了。下記報告します。 記 ハコベ、キジムシロ、カントウタンポポ、ツク シ、ホトケノザ、コケリンドウ、ウラシマソウ、 一般参加者(32 名のカバエラチーム・ブラジ ナズナ、ギシ ルの格闘技を学ぶ子供たちのメンバー)とイン ギシ、イタド ターシップの 6 名の学生たちに交じり、2 日間 リ、ヤブレガ にわたり、我々だけでツリーハウスを建て、翌 サ、ウバユリ、 日は参加された子供たちへ特別のプログラムと モミジイチゴ、 して、急遽、「森のセンス ミヤマイバラ、 と題して自然の面白さ、不思議さを案内しなが アサダ、シュ ら体験していただいた。 オブ ワンダー」 初日の午前中はガンコ山のすでに設置された ンラン、ワラ 幾つかのツリーハウスを見学しながら、ガンコ ビ等 山周辺の植生を観察。 ギャップ地でパイオニ ア植物として育っている植生と隣地の極相林の (報告:相馬行雄) 植生の違いを間近に見ることができる場所があ り、興味深く観察。 アカメガシワ、カクレミノ、ガマズミ、カラ スザンショウ、ビワ、イヌビワ、シロダモ、ヤ 18 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 ブニッケイ、ニッケイ、クロモジ、ヘビイチゴ、 みながらツリーハウスをつくって、実際にそこ ウバユリ で宿泊。電気は太陽光エネルギーと風力エネル などを観察。 極相林の地域は大きくブランコの遊び場を拡 ギーを最大限に利用。 大し、その山の斜面の下部にはトウキョウサンショ また重要なトイレについてもまさに循環型の典 ウウオ産卵地のビオトープ整備している最中であっ 型ともいえるスタイルを踏襲している。 た。 形式は簡易水洗トイレで下のコンポストにはオ 昨年の秋にガンコ山を訪れた時と大きく変わって ガクズを入れて排便は菌が分解するシステム。 いたことは整備が順調に進んでいることであった。 また、生活用品のほとんどが廃棄車や日常生活 これは CW ニコル氏が理事長を務める東京環境工 用品の廃物利用で賄っている。 科学園の学生をインターシップとしてガンコ山が受 こうした将来を見越したガンコ山のスタイル は FIC の活動としても多いに参考になる。 け入れ、彼らが単位修得のために整備を行ってい る結果だそうだ。 今回の参加された12名はそれぞれが、この 今回も 6 名の学生が汗を流してビオトープ造りと竹 ガンコ山の体験で、不便ではあるが、何か楽し 林(ハチク)とウルシ類の伐採を行っていた。 く、ワクワクするような実体験が出来、楽しみ 昼食後、ツリーハウスを建てる作業に入る。 ながら何かを学んだ事と思います。 小林さん始め、野村さん、金田さんはツリーハ 以 ウスを何度も建設した熟練者であり、彼らが中 上 (報告:風見) 心となり作業を進めた。通常 2 日間コースで完 成するのが、あっという間に高さ 2m の位置に 平成22 年度草深の森春の里山観察会 ベランダを造り、子供用のツリーハウスを作り 終える事ができた。(約 3 時間) 春の里山体験~森の中の不思議な形と色探し 夕方から懇親会に突入、持ち寄りの酒もあっ という間になくなったが、実に楽しい宴になっ 実施日時:平成 22 年5月 22 日(土) た。 場 所:草深の森及び印西市教育センター 2 日目は一般参加者を対象にした観察会を周 参加者 :34 人 (児童 19 名:保護者 15 名) 辺の森の中で実施(赤道など)。従来型の樹木の 印西市 :教育センター職員(野田 センター長、 説明でなく、歩く道すがら森や樹木の不思議さ 松本さん、小林さん:3名) を十分に堪能していただき、草笛を作ったり、 スタッフ:チーフ:龍門 マジックを見せたりして、好評であった。 アシスタント:藤田・ 高橋・風見・山家・田中 リーダーとして快く引き受けたくれた野村さ 行 程 ん、安武さん、山内さん、そして手伝って頂い 8:30 た FIC のメンバーにも感謝しています。 一部は8:00) ガンコ山の特徴は「森が元気になれば人も元 9:00 印西市教育センター集合(スタッフ 8:50 参加者受付 開会(教育センター長挨拶、講師紹 気になる」というキャッチフレーズの元に 介など) 日常生活すべてを自立で、サスティナブルな社 9:10 準備運動、アイスブレイク 会を築きあげて行こうとする事を目標としてい 9:30 森へ出発(草深の森へ移動) る。 林内散策(樹木の木肌や葉っぱの 衣食住に関わる生活三大要素の中で、食はす 形の観察など) べて薪を利用してご飯、料理を作り、食材も山 10:30 から収穫可能な山野草で彩を添える。水は沢か 付ける、葉の特徴など) ら引き、天然水を利用。 10:50 春の芽生え等の観察 住は間伐材と地材の利用で在来軸組工法によ 11:50 閉会の挨拶(アンケート記入) り樹木にダメージを与えず、参加者全員が楽し 12:00 解散 19 発表会(紙皿の上に葉っぱを盛り 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 ブシ」「サワラ」などの木肌を確かめる体験 実施内容 もあった。「ゴワゴワ」「ガサガサ」「シワ 今回の探検目標 シワ」「スベスベ」「ブツブツ」など様々な ① 新緑における樹木の木肌(樹皮)の形や 感覚を思い思いに口にしていた。「サワラ」 葉っぱの形、色の違いを感じてもらう。 ② の肌はあたたかく感じるとの感想があった。 春の芽生え等の観察 8.「マムシグサ」の小群落があったので、性 転換することがある話や、虫が雄花に入り 1. 8時00分から下見に参加できなかっ 花粉を身体につけ、雌花に受粉した後その たメンバーの打ち合わせ。(龍門さん、風 まま閉じ込められてしまうしくみなどを話 見さん、山家さん) したところ、親子共々大分興味を持ったよ 2. 8時30分からスタッフによる本日の うだった。実際に雌花に閉じ込められた蟻 実施内容とタイムスケジュール、その他 を発見しオドロキの声を上げている家族が の注意事項の再確認打合せを行う。下見 いた。 時に確認できなかった草本の確認や、各 自思考、準備したアイディア等の使い方 も検討した。 3.初夏のやや強めの日差しの中、野田セン ター長から「半日、草深の森でぜひ楽しん でください!」との開会挨拶があった。そ の後、龍門さんから本日のテーマと活動概 要の説明とインストラクターの自己紹介。 4.アイスブレイクでは、簡単な準備体操後、 「1分間握手競争」や「勝ち抜きじゃんけ んチャンピオン」「リズム肩たたき」を行い、 林内散策 (木肌感触) 楽しい雰囲気作りと一体感の醸成に配慮し た。 5.アマガエルなど有毒生物もいる旨の注意 事項を全体に伝えた後、班ごとにいよいよ 森へと出発。 6.森手前の畦道では「タンポポ」(黄色)、 「カラスノエンドウ」(薄紫)、「ハルジオ ン」(白) 、「オオイヌノフグリ」(青)など が咲いており、子供たちは早くも色集めを 開始。大事そうに、不思議そうに持参した 勝ち抜きジャンケン レジ袋に入れていく。スタッフは「タンポ ポの開花時」の茎の高さと「種子時」の高 さの違いの観察を促したり、ハルジオンと 9.森の広場で集めてきた「葉っぱ」 「草」「花」 ヒメジョオンの違いを説明したりしていた。 「実」などを紙皿や、白色画用紙の上に載せ、 森の手前では「カタバミの葉で十円玉磨き」 お互いに披露しあった。「ギザギザ」や「丸い葉 を体験する班もあり、ピカピカになってい っぱ」、「短い草」「長細い草」、「カラフルな花」、 くコインに目を丸くしている子がいた。 「赤い実」など良く見ると色々な形や色がある ことが一目瞭然で、とても印象に残った。 7.触覚を活用し「サクラ」「イロハモミジ」 森の探索中にどんな作品を作るかアイディ 「イヌシデ」「シラカシ」「アカガシ」「コ 20 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 アを考えてみるようにリーダーが提案した班も ているのかを客観的に見ること(全体統括など) あり、「とんぼ」「カブトムシ」「クリスマスツ は自分と違う進行や視点に気づくことができ、 リー」など素晴らしい作品ができあがった。子 とても勉強になった。 供のユニークな感性や発想力の豊かさには毎回 5.触覚や嗅覚など、やはり五感に働きかける 目を見張ってしまう。 ことは効果的だと思った。 10.森の散策後半では、嗅覚がテーマの体験 もあった。「キリの花の少~し甘いかおり」「サ ンショウの爽やかなにおい」「ドクダミの独特 な匂い」最後は「ヘクソカズラの実を砕いた猛 烈な臭気」もあった。 子供たちは「うっとり」 したり「鼻をつまんでびっくり」したりしなが 作品 カブトムシとクワガタ ら走り回っていた。 ヒヤリハット 11.四班とも、時間通りの11時50分にセ 1.開講あいさつの最中に、アマガエルが現れ ンターに到着し、センター職員の松本さん、続 子供が素手で捕まえてしまった。すぐに水で手 いて龍門さんの挨拶で閉会となる。アンケート を洗ったので今回は問題なかった。 過去に蛙を触った手で目をこすりかゆみが と名札を返却し解散となった。 出たという事例があったことを、その場で参加 スタッフの感想から 者全員に伝えて注意を促した。 1.当日、参加者の欠席があり少数になったの アンケート で落ち着いて森の観察が出来た。リーダーが虫 今回は初参加という参加者が9割以上いた の名前などの質問攻めに遭うほど子供たちは積 ことがアンケートからわかった。(市の合併が 極的だった。 有り、募集形態が変わった事が影響している模 2.「葉っぱ」や「花」の披露にテーマを考えて 様)。感想は、「楽しかった」「また参加したい」 もらったのは成功だった。子供たちの発想力は という声がほとんどだった。(報告:田中) 本当に素晴らしい。 3.同じ3年生でも、各自性格や興味の対象、 ☆☆☆事務局連絡☆☆☆ 気質が異なり、引率するのは難しいと改めて感 HP の「行事予定」の積極活用を! FIC ホームページには、「行事予定」コーナ ーがあります。参加できる行事を知るために、 企画のダブルブッキングを防ぐために、積極的 にご活用ください。 じた。草笛をお母さんに教えて、それを子供に 伝えるように試みたところ好感触だった。親子 一緒に楽しめるテーマが重要と思った。 4.スタッフ同士、他の人がどのように引率し www.chiba-shinrin-instructor.com/ 千葉県森林インストラクター会会報 2010 年 6 月 20 日 発行第 32 号 年 4 回発行予定(2 月・6 月・9 月・12 月) 発行人:竹内 進 編集スタッフ:小池英憲 鳥海 翔 連絡先(竹内):千葉県市原市瀬又 569-66 TEL:0436-52-3067 〒290-0151 eメール:qqe42wx9@celery.ocn.ne.jp 行内散策 URL:http://www.chiba-shinrin-instructor.com/ 21 会報 6 月号通巻№32 千葉県森林インストラクター会会報 No.32 2010 年 6 月 20 日 「房総丘陵の背梁ハイキング」(安房高山・三郡山) 今後のスケジュール 講師:相馬行雄 《県外》 平成 22 年度後期 森に親しむ講座 ◎9月11日(土)10:00~12:00 8 月 25 日(水) ~27日(金) 『ちらっと覗き見 PART5 「白いブナの森とマタギの郷を訪ねる」(山形県小国 きのこの暮らしぶ り』(市川市市民会館/遠坂 弘 講師) 町) 講師:湯本・佐山 ◎9月20日(月・祭日)9:30~14:00 9月14日(火) 『野外観察:きのこの暮らしぶり』 (柏井市民の森 「奥那須自然休養林と沼原湿原を歩く」(奥那須沼原 /平尾 信三 講師) 湿原) 講師:遠坂・山田 集合:京成八千代駅 改札口 11月5日(金) 9:30 ◎10月7日(木)9:30~14:00 「小根山森林公園」(群馬県小根山森林公園) 『森の不思議を発見しよう!』 (船橋県民の森/小 講師:湯本信康 池 英憲 講師) 3月24日(木) 集合:新京成線 三咲駅改札口 9:30 「早春の高尾山ハイキング」(高尾山) 講師:栗田・永田 または船橋県民の森 第一駐車場 10:00 ◎10月18日(月)10:00~14:00 もりこん 『知っておきたい植物の名字・家紋』 (市川市市民 会館/湯本 信康 講師) 《夜の定例会》会場:船橋市中央公民館/開催時間: *『自分の家紋づくりに挑戦してみよう!』 ・・・ 18:45~20:45 参加費:200 円 家紋づくりの実習です。 7月15日(木) ◎11月9日(火)10:00~12:00 「名誉森林インストラクター故・山中寅文氏語録」 『座学:動物園の歩き方』 (市川市市民会館/萩埜 講師:小池英憲他 恵子 講師) 9月16日(木) ◎11月30日(火)10:00~14:00 「もりこん参加者による夏の活動報告会」 『紅葉の皇居東御苑を散策しよう』―北の丸公園 講師:参加者 にもいくよ!― 10月21日(木) (皇居東御苑&北の丸公園/松 川 裕 講師) 「公開検討会(複数の話題提供者によるパネラー形式)」 集合:皇居大手門前(JR 東京駅 or 地下鉄大手町 11月18日(木) より徒歩)10:00 「名古屋COP10報告と森林インストラクターの活動」 講師:外部講師を予定 2月17日(木)・3月17日(木) 森に親しむ野外講座 《県内》 「2010 年新人研修講座」 7月7日(水) 《研修・交流合宿》 「うまくたの路と真里谷城址」(木更津うまくたの路) 9月4日(土)~5日(日) 講師:國安・湯本 「内浦山県民の森」 講師:小池英憲・遠坂弘・海野知子 12 月18日(土)~19日(日) 10月16日(土) 「南房総の巨樹・巨木を訪ねる」(君津市) 「いすみ市憩いの家、環境と文化の里センターで正 講師:小池英憲 月飾り作り、観察会」 2月11日(金) 講師:関隆夫他 22 会報 6 月号通巻№32
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