AI Information 2014年11月 vol.87 一般財団法人 人工知能研究振興財団 第三次 AI ブーム 一般財団法人 人工知能研究振興財団 専務理事 浮 田 憲 一 平素は当財団の事業にご理解と格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、最近新聞等マスコミ報道で「人工知能(AI)」という言葉をよく耳や目にするようにな りました。 今、第三次AIブームであると言われており、ディープラーニングを中心とする表現学習へと発 展し、新たなフェーズにより、次世代AIの実現に向けて研究が進められています。AIの歴史と 最近のマスコミ報道等をピックアップしてみると、下記のとおりとなりました。 現在は、AI技術は、企業の管理や生産現場などの一部で既に実用化されておりますが、今後、 高齢化社会への移行に伴い医療・福祉・介護の分野など様々な分野での応用が期待されております。 こうした中で、当財団の人工知能研究助成が、国際的に評価される革新的・先端的研究成果を上 げられる一助となれば、この上ない喜びであり、大いに期待しているところであります。世の中の ためになる財団になる。これが1ヶ月余り早い私の初夢です。 【 AI研究の歴史及びトピック的出来事(新聞記事等引用)】 1950年~ 人工知能の研究開発始まる 1956 ダートマス会議 人工知能という分野を確立。初めて人工知能(Artificial Intelligence)という用語を使用 1960年代 第一次AIブーム(機械学習技術発明) 1970年頃~ 第一次AIブーム終わり冬の時代に(期待が大きすぎその期待に応えられず) 1980年代 第二次AIブーム(知識の時代へ 産業応用を目指す)エキスパートシステムの開発が活発に 1982年 日本の「第5世代コンピュータ・プロジェクト」開始 1986年7月 人工知能学会設立 1990年3月 (財)人工知能研究振興財団設立 1990年初め ファジィ制御やニュートラルネットを応用した家電製品が人気に 1995年頃~ 再び冬の時代に突入(知識を覚えることで賢くはなっても、人間のように知識を表現するこは難しく AI への失 望感が世界的に広がる 基礎研究は継続される) 1997年 米 IBM のコンピューターがチェスの世界チャンピオンに勝つ 2006年 ディープラーニング実現手法が登場 2010年~ 第三次AIブーム( AI技術の進化と統合 ディープラーニングを中心とする表現学習へ発展) 2011年2月 IBMの人工知能「ワトソン」が番組で人間のクイズ王2人に勝利 2012年6月 教えなくても「猫」認識、自ら学び判断するコンピューター(Google 社・スタンフォード大学 大量のランダ ム画像で学習させた大規模なニュートラルネットが、猫の映った画像を識別) 2013年3月 将棋連盟公認の対局で、現役棋士が初めてコンピュータに敗れる 2013~2014 米IT人工知能で進化(IBM・Google・ マイクロソフト ・ ヤフー 新事業創出へ投資(インターネットの登場以降、 最大のイノベーションともいわれており、IT 各社が投資・研究開発に積極的取り組み) 2014年6月 アベノミクス「日本再興戦略改訂2014(ロボットによる新たな産業革命の実現)閣議決定」 (※AIはロボットを実現するための中心要素技術) 2015年2月 ソフトバンク クラウドAIを使って対話する感情認識ロボット「Pepper」発売(予定) 2045年(予測) 人工知能が人間の知能を超える「2045年問題(シンギュラリティ)」 1 第53回理事会および定期評議員会にて役員の選任に関する審議が行われました。 ○印が新任の役員となります。どうぞよろしくお願い致します。 代表理事 内藤 弘康 リンナイ株式会社代表取締役社長 評 議 員 竹内 弘之 一般社団法人中部産業連盟参与 専務理事 浮田 憲一 一般財団法人人工知能研究振興財団 評 議 員 宮崎 修二 東邦ガス株式会社常務執行役員 理 事 佐々木一郎 ブラザー工業株式会社常務執行役員 ○評 議 員 加納 廣和 愛知県産業労働部技監 理 事 白根 博史 富士通株式会社東海支社エキスパート ○評 議 員 丹家 明人 トヨタ自動車株式会社技術管理部主査 理 事 川島 忠司 株式会社NTTデータ東海代表取締役社長 ○評 議 員 芝 康夫 名古屋市市民経済局副局長 理 事 鶴田 欣也 愛知県中小企業団体中央会会長 ○評 議 員 伊藤 敬史 株式会社三菱東京 UFJ 銀行 理 事 萩原 義昭 萩原電気株式会社取締役会長 リテール事務部副部長 理 事 日比 喜博 株式会社メイテツコム代表取締役社長 審査委員 福村 晃夫 名古屋大学名誉教授・中京大学名誉教授 理 事 筒井 浩史 西日本電信電話株式会社 審査委員 稲垣 康善 名古屋大学名誉教授 東海事業本部ビジネス営業部長 理 事 村山 浩之 株式会社デンソー 電子基盤システム開発部技監 理 事 岩瀬 正明 名古屋鉄道株式会社 グループ統括本部取締役事業推進部長 ○理 事 中村 寿文 日本電気株式会社東海支社長 ○理 事 菊野 仁史 株式会社日立製作所中部支社長 審査委員 伊藤 英則 名古屋工業大学 名誉教授 審査委員 間瀬 健二 名古屋大学大学院情報科学研究科 教授 ○審査委員 長谷川貴弘 中部経済産業局地域経済部情報政策室長 審査委員 渡村 信治 独立行政法人産業技術総合研究所 中部センター産学官連携コーディネータ 審査委員 渡邊 治之 愛知県産業労働部産業振興課 次世代産業室室長補佐 監 事 小出 眞市 株式会社愛知銀行取締役会長 審査委員 山本 昌治 あいち産業科学技術総合センター所長 監 事 深町 正和 株式会社中京銀行取締役頭取 審査委員 浅尾 文博 名古屋市市民経済局参与 監 事 竹田 喜彦 TIS 株式会社顧問 審査委員 平野 幸治 名古屋市工業研究所長 ○監 事 杉田 尚人 株式会社名古屋銀行取締役総合企画部長 平成26年9月18日(水)に第16回人工知能研究成果発表会が開催され、平成23年度に研究助成をさせていただ いた研究者の方々に研究成果の発表をしていただきました。参加していただいた皆様、ご協力ありがとうござ いました。 【日 時】:平成26年9月18日(水)12:50~15:35 【場 所】:今池ガスビル7A 会議室 〈当日のプログラム〉コーディネーター:名古屋工業大学 名誉教授 伊藤英則氏 ① 13:00~13:30 「触錯覚を利用する新しい触覚インターフェースの研究」 名古屋大学大学院 情報科学研究科 教授 大岡昌博氏 ② 13:30~14:05 「携帯情報端末を利用した組込みソフトウェア設計支援システムの開発」 名古屋市工業研究所 電子情報部 情報・デバイス研究室 研究員 斉藤直希氏 ③ 14:05~14:40 「分身エージェントのためのチューリングテストの研究」 大阪大学大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻 准教授 中西英之氏 14:40~15:00 休 憩 ④ 15:00~15:35 「観光ナビゲーションのための機械学習を用いた Web からのイベント情報抽出の研究」 北海道大学大学院 情報科学研究科 複合情報学専攻 准教授 小山聡氏 【第17回人工知能研究成果発表会のおしらせ】 次回の発表会は、平成27年3月18日(水)午後からを予定しております。近くなりましたらご案内いたし ます。みなさまのご参加お待ちしております。 2 平成26年5月13日(火)および6月4日(水)に第52回・53回理事会が開催され、また5月23日(金)には定期評 議員会がみなし決議により行われました。定款変更のほか、平成25年度事業報告や決算並びに平成26年度補正 予算のほか、役員および審査委員の変更について等の審議が行われ、いずれも原案どおり承認されました。 第52回 理事会 【日 時】:平成26年5月13日(火)(みなし決議) 決議の省略による 議 案 1.定款の変更について 定期評議員会 【日 時】:平成26年5月23日(金)(みなし決議) 決議の省略による 議 案 1.定款の変更について 第53回 理事会 【日 時】:平成26年6月4日(水)14:00~15:00 【場 所】:今池ガスビル7階E会議室 議 案 1.平成26年度の補正予算の承認を求める件 2.平成25年度事業報告及計算書類の承認を求める件 3.評議員会の決議並びに報告の省略についての決定 4.評議員会の決議並びに報告事項 ⑴ 平成25年度計算書類の承認を求める件 ⑵ 理事及び監事の選任に関する件 ⑶ 評議員の選任に関する件 ⑷ 平成25年度事業報告の報告に関する件 (報告事項) ・ 職務執行状況報告の件 例年ナディアパークにて行われていましたロボットシンポジウムですが、今年はポートメッセなごやで開催 いたしました。 次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2014と同時開催ということもあり、会場は事前申し込 みの段階で定員200名が満員となりました。当日もたくさんの人にお越いただきまして盛況のうちに開催する ことができました。 講演していただきました先生方ありがとうございました。また、前日から準備いただきました実行委員会の 皆様にも感謝いたします。 ◆開催概要◆ 【テーマ】~安心・快適な社会の実現に貢献する次世代ロボット~ 【日 時】平成26年10月22日(水)~24日(金) 【会 場】名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや) 第3展示館 ▽▲▽▲▽▲賛助会員の募集▽▲▽▲▽▲ 人工知能研究振興財団は、AIに関する研究の振興を図り、産業の高度化および我が国経済の健全な発展に寄与することを目的 に設立いたしました。当財団では、この目的にご賛同いただける方々を「賛助会員」としてご入会いただき、各種の事業活動に参 加していただくための「賛助会員制度」を設け、これまでに多くの企業・団体の方々にご加入いただいております。賛助会員の方々 には、随時開催する「講演会」や「セミナー」、「フォーラム」等へのご案内の他、情報の提供等も行っております。これからも、 AI及びAI関連技術分野の研究振興をはじめ、マルチメディアやネットワーク等の発展に向け、より幅広い活動を行うための努 力を続けてまいりますが、その為には、より多くの方々にご賛同いただくことが肝要であると考えております。当財団の目的及び 事業に関心をお持ちの企業・団体のご入会を心からお待ちしております。「賛助会員制度」の詳細につきましては、事務局までご 連絡いただければ、資料をお送りいたします。 賛助会費 個人:1 万円(1口)/年 企業・団体等:8 万円(1口)/年 3 活 動 レ ビ ュ ー 《研究成果発表会》 ◆第16回人工知能研究成果発表会 【日 時】:平成26年9月18日(木)12:50 ~ 15:35 【場 所】:今池ガスビル7A会議室 参 加:48名 《審査委員会》 ◆第1回審査委員会 【日 時】:平成26年4月25日(金)10:00 ~ 11:00 【場 所】:今池ガスビル7E会議室 ◆第2回審査委員会 【日 時】:平成26年10月3日(金)10:00 ~ 11:00 【場 所】:今池ガスビル7E会議室 ◆予備審査委員会 【日 時】:平成26年11月7日(金)10:00 ~ 15:00 【場 所】:今池ガスビル7E会議室 《業務運営委員会》 ◆第1回業務運営委員会 【日 時】:平成26年4月16日(水)14:00 ~ 15:00 【場 所】:あいちベンチャーハウス 3階セミナー室 議 案 ⑴ 平成25年度事業報告について ⑵ 平成26年度事業計画について ⑶ 平成26年度収支予算ついて ⑷ 平成26年度人工知能研究助成事業について ◆第2回業務運営委員会 【日 時】:平成26年6月24日(火)14:00 ~ 15:00 【場 所】:あいちベンチャーハウス 3階セミナー室 議 案 ⑴ 理事会・評議員会報告 《新法人業務検討委員会》 ◆第1回新法人業務検討委員会 【日 時】:平成26年4月16日(水)15:00 ~ 17:00 【場 所】:あいちベンチャーハウス3階セミナー室 議 案 ⑴ 委員会検討結果の理事長への答申について ⑵ 本年度の検討課題及びスケジュールについて ⑶ 研究助成事業のあり方について ◆第2回新法人業務検討委員会 【日 時】:平成26年6月24日(火)15:00 ~ 17:00 【場 所】:あいちベンチャーハウス3階セミナー室 議 案 ⑴ 平成27年度以降の研究助成事業について ⑵ 賛助会員の増加策について ◆第3回新法人業務検討委員会 【日 時】:平成26年9月30日(火)15:00 ~ 17:00 【場 所】:あいちベンチャーハウス3階セミナー室 議 案 ⑴ 環境変化に対応した財団運営・事業のあり 方に関する基本的な考え方について ⑵ H27年度およびH28年度以降の収支見込み について ⑶ H27年度およびH28年度以降の事業計画に ついて ⑷ 賛助会員の増加策について ⑸ 今年度の研究助成について *************** 《今後の予定》 第22回人工知能研究発表講演会 平成26年12月3日 午後 今池ガスビル 第17回研究成果発表会 平成27年3月18日 午後 今池ガスビル ・平成26年度補正予算について ・平成25年度事業報告について ・平成25年度収支決算について ・定款変更について ・役員変更について ⑵ 研究助成事業の進捗報告 ⑶ 財団ロゴについて ⑷ 2014年度ロボットシンポジウム 4 一般財団法人 人工知能研究振興財団 〒461-0011 名古屋市東区白壁三丁目12番13号 中産連ビル本館3階 TEL(052)932-8951 FAX(052)932-9158 E-mail:info@airpf.or.jp http://www.airpf.or.jp
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