資本市場関連・投資銀行業務: 2014年の収益規模は世界全体で2, 390

PRESS RELEASE
報道関係者各位
2015 年 5 月 12 日
ボストン コンサルティング グループ
(本資料は 2015 年 5 月 11 日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です)
資本市場関連・投資銀行業務:
2014 年の収益規模は世界全体で 2, 390 億ドル~BCG 調査
収益規模は 2013 年比 3%減、2010 年比では 12%減、ROE は7%と 2013 年比 4%ポイント低下
ニューヨーク発 2015 年 5 月 11 日――経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以
下、BCG)は、資本市場関連・投資銀行(Capital Markets and Investment Banking)業務に関するグローバル
調査レポート「Global Capital Markets 2015: Adapting to Digital Advances」(グローバル・キャピタルマーケッツ・
レポート 2015)を発表しました。
2014 年の世界の資本市場関連・投資銀行業務の市場規模は 2,390 億ドル、前年との比較で 3%、2010 年との
比較では 12%減少したと推計されます。低金利、ボラティリティの低下などの経済環境要因と、規制強化などの
構造的な要因が相まって、収益環境は依然として厳しい状況にあります。特に、2010 年には収益の 55%を占め
ていた FICC(金利・債券、為替、商品関連)部門の収益シェアは 49%まで落ち込みました。全体的に収益が低迷す
る中、M&A 総額の増加などを受け、投資銀行業務部門は 4%の増収となりました。
資本市場関連・投資銀行業務の商品別収入推移
(億ドル)
4,000
3,470
3,000
-3%
2,710
2,350
2,570
2,460
+2%
2,560
2,440
2,390
投資銀行
部門計
2,000
2,100
580
株式部門計
640 投資銀行部門計
660 株式部門計
570
1,000
FICC部門計
960
1,260 FICC部門計
0
2009
2010
投資銀行部門
M&Aアドバイザリー
株式発行
2011
2012
株式部門
現物株式
株式デリバティブ
2013
2014
2015予測
FICC※部門
金利商品
クレジット商品
新興国関連
証券化商品
債券発行
プライムサービス
為替商品
コモディティ
※: Fixed income, currencies, and commodities (金利・債券、為替、商品関連)
注: 35金融機関のデータを基に作成、成長率は幾何平均による年平均成長率 (CAGR)
出所: 企業財務データ、Expand Research、BCG分析
© BCG 2015 - ALL RIGHTS RESERVED.
.1.
2016
予測
(弱気)
2016
予測
(強気)
業界全体の ROE は 7%と、2013 年から 4%ポイント低下しました。コスト削減は思うように進まず、経常利益額は
2010 年の水準から 28%縮小し、680 億ドルと推計されます。
IT 技術が新たな変革期を迎えている今、投資銀行が従来享受していた、情報における優位性は薄れており、デ
ジタル技術の向上に合わせてビジネスモデルを抜本的に改革する必要がある、と本レポートでは指摘しています。
本レポートの共同執筆者の一人である BCG ロンドン・オフィスのシニア・パートナー、フィリップ・モレルは、すべ
ての顧客にすべての商品を提供することはもはや不可能になりつつある、という見方を示し、「投資銀行は、自社
がスケールメリットを利かせ、インターネットを活用して、主導権を握れる商品ラインに的を絞ったほうが賢明です。
そうでなければ、戦う領域が分散してしまうことで、低いシェアに甘んじ、利益も出せないという結果になりかねま
せん」とコメントしています。
■ グローバル・キャピタルマーケッツ・レポートについて
BCG では、資本市場関連・投資銀行業務の概況と、事業を営む上での課題について継続的に調査・分析してき
ました。レポートとして発表したのは本年で 4 回目となります。
調査レポート「Global Capital Markets 2015: Adapting to Digital Advances」
https://www.bcgperspectives.com/content/articles/financial-institutions-digital-economy-adapting-digitaladvances/
(全文閲覧には会員登録が必要です。)
■日本における担当者
北田 容一 パートナー&マネージング・ディレクター
大阪大学工学部卒業。シカゴ大学経営学修士(MBA)。株式会社三和銀行を経
て現在に至る。 BCG 金融グループの日本リーダー。
■ ボストン コンサルティング グループ(BCG)について
BCG は、世界をリードする経営コンサルティングファームとして、政府・民間企業・非営利団体など、さまざまな
業種・マーケットにおいて、カスタムメードのアプローチ、企業・市場に対する深い洞察、クライアントとの緊密
な協働により、クライアントが持続的競争優位を築き、組織能力(ケイパビリティ)を高め、継続的に優れた業績
をあげられるよう支援を行っています。
1963 年米国ボストンに創設、1966 年に世界第 2 の拠点として東京に、2003 年には名古屋に中部・関西オフ
ィスを設立しました。現在世界 46 ヶ国に 82 拠点を展開しています。http://www.bcg.co.jp
bcg.perspectives サイトでは、さまざまな業界・分野に関する BCG の知見をまとめたレポート、記事およびイン
タビュー映像などをご紹介しています。https://www.bcgperspectives.com/
■ 本件に関するお問い合わせ
ボストン コンサルティング グループ
マーケティング 伊原
Tel :03-5211-0600 / Fax :03-5211-0333
Mail: press.relations@bcg.com
.2.