石狩市民図書館だより No. 発行日:平成21年 2月 1日 発 行:石狩市民図書館(石狩市花川北7-1) Tel(0133)72-2000 / Fax(0133)739120 E-mail:ishikari-lib@mail.ishikari-lib-unet.ocn.ne.jp HP:http://www.ishikari-lib-unet.ocn.ne.jp/ 新着案内 最近受け入れた資料の一部をご紹介します 市民が財政白書をつくったら・・・ 大和田 一紘 編 / 自治体研究所(349シ) 市民が仲間を集め、学び、調べ、書くことでできた、素敵な「手づくり財政 白書」。その醍醐味とつくりかたを教えます。あなたも財政白書づくりの輪に 入りませんか。 漁村異聞 海辺で暮らす人びとの話 川口 祐二 著 / ドメス出版(661.9カ) 否応なく変貌する日本列島周辺の海。そこに生きる人びとへの深い共感と、 漁村の現状への強い危機感に貫かれた聞き書き集。戦中・戦後の生き地獄を見 た、高齢の話者が語る壮絶な体験談も収録。 ハンバーガーブック 西村 誠[ほか] 監修 / 枻出版社(K596.6ハ) エリア別のハンバーガーショップガイドをはじめ、アメリカと日本のハン バーガー最新事情、ご当地バーガー、人気チェーン店徹底検証などを収録。寺 門ジモンが唸った湘南のハンバーガーも紹介。 子どもを本好きにする読書指導のネタ&コツ 上条 晴夫 著/学事出版(019.2カ) これで読める茶席の禅語くずし字辞典 淡交社編集局 編/淡交社(188.8コ) 武士と大名の古文書入門 新井 敦史 著/天野出版工房(210.0ア) 決算書はここだけ読め! 前川 修満 著/講談社(P336.8マ) 一生モノの勉強法 京大理系人気教授の戦略とノウハウ 鎌田 浩毅 著/東洋経済新報社(379.7カ) ライオンのクリスチャン アンソニー・バーク、ジョン・レンダル 共著/早川書房(489.5バ) 椅子の科学 心地よい椅子を科学する研究会 編著 /日刊工業新聞社(583.7イ) 「ご当地ラーメン」の地域ブランド戦略 関 満博、古川 一郎 編/新評論(601.1ゴ) のぶカンタービレ! 辻井 いつ子 著/アスコム(762.1ツ) 一言変えるだけで!もっと人に好かれる話し方 和田 裕美 著/大和書房(809.2ワ) 美しい日本のふるさと 北海道・東北編 清永 安雄 撮影/産業編集センター(H291.0ウ) 見知らぬ明日 グイン・サーガ 130 栗本 薫 著/早川書房(Y913.6ク) この他の資料は、館内OPAC(検索用パソコン)や図書館のホームページでご確認ください 74 わたしのオススメ本 石狩市民図書館だより No. 市内の様々な方にオススメ本を紹介していただきます 74 『警察庁から来た男』 (佐々木譲 著/角川春樹事務所/913.6サ) 先日直木賞を受賞した札幌在住の作家、佐々木譲さんによる北海道警シリーズ第2弾。 第1弾の『うたう警官(文庫版は『笑う警官』に改題)』が昨年映画化されたので、ご存知の 方も多いかもしれません。 物語は、売春組織から逃げるタイ人少女が、交番の目の前で連れ去られた事件に警察 庁の特別監察が入り、その担当者としてキャリアの藤川警視正がやってくるところから始まり ます。そして、前作から引き続き登場する佐伯警部補や若手の新宮刑事、津久井巡査部 長らのノンキャリアが藤川に協力し、警察内部の闇を洗い出していきます。 登場人物が多く展開が目まぐるしく変わりますが、文章に無駄が無いので分かりやすく、 どの人物も個性的で魅力がありますし、第1弾で謎のままだったあの事件の真相が分かる ので、読み終わった時にはスッキリするはずです。 このシリーズの第3弾『警官の紋章』に続き、第4弾『巡査の休日』が先日発売されました。 他にも「このミステリーがすごい」で1位になった『警官の血』、直木賞受賞作『廃墟に乞う』も ありますが、佐々木譲警察小説の中でもオススメの1冊です!! 石狩市民図書館 寺尾陽助 『きかんしゃ やえもん』(文・阿川弘之 絵・岡部冬彦/岩波書店/913ア) お父さん! お仕事お疲れさまです! さっそくですが、こどもに絵本を読んであげていま すか? 「恥ずかしくて…」なんて、お母さんに任せっきりにしていませんか∼?(笑) 絵本の主人公「やえもん」は、石炭がお弁当の年をとった古い機関車です。いつも機嫌が 悪く「ぷっすん」と怒って、「しゃっ、しゃっ、しゃくだ」なんて走ります。都会の駅にやってくると、 特急電車や新しい電気機関車、小さなレール・バスの兄妹にまで「びんぼうぎしゃ」って笑わ れてしまう始末。 そんなやえもん、ばかにされたことを怒って黒い煙と火の粉を吐き出して走ったものだから、 たんぼが火事になって、さあ大変! お百姓さん達はカンカンです。やえもんは、いったいど うなってしまうのでしょう…。 こどもって、「のりもの」が好きですよね。この絵本、古めかしさの中にも優しいのりものの絵 があって、話の展開もわかりやすく、読んだ後はほんわかした気分になりますよ。こどもと一 緒に過ごす時間の1冊に、加えてみてはいかがでしょうか? 石狩市民図書館 坂下和広 『男と女の進化論』(竹内久美子・著/新潮社/481.7タ) 著者がファンであるという「ピグミーチンパンジー」はとても面白い生態で、オスは皆バイセ クシャルだそうです。 それはどんな社会なのかというと、オスの攻撃性が集団内外問わず同性愛行動でかなりな だめられていて、 集団同士が食物を取り合う状況になっても、友好的な行動をとったりするようです。 それから性転換するクマノミ。環境によって性別(役割)を変えてしまうことって、実は人間社 会でもあるかもと思います。 また、どうしてこの世には「オス」「メス」の2つの性別しかないのかなど、性の本質が分かり やすく解説されています。 「男と女の間には深くて暗い溝がある」とよく言いますが、「なんやくだらんことで悩んでたん や」と、 竹内久美子ワールドはいつも私の世界を広げてくれます。恋愛・夫婦関係で悩んだ時に はぜひ! 子ども室子育て支援課 主任 川村祐子 図書館からのお知らせ 石狩市民図書館だより No. 74 図書館でも講演いただいた佐々木譲氏が直木賞 受賞第142回直木賞(日本文学振興会主催)が 1月14日発表され、平成19年3月石狩市民図 書館で講演いただいた佐々木譲さんが「廃墟に乞 う」で受賞しました。「ほかならぬ人へ」の白石 一文さんと同時受賞でした。佐々木さんは、昭和 25年夕張市生まれで、北海道で作家活動を続け ています。昭和63年「ベルリン飛行指令」、平 成20年「警官の血」で直木賞候補となり、今回 は3度目の候補作での受賞でした。 石狩の講演では「読書のすすめ−作家が語る本の世界」というテーマで、佐々木さんのこれまで の読書遍歴と数々の作品を生み出してきた過程を話してくださいました。「ストックホルムの密 使」では、カナダのバンクーバーの古本屋で見つけた戦前パリで出された日本人名録にあった、日 本人相手の案内人(ガイド)を世話するという2行の広告から、想像を膨らませ主人公を生み出し たこと。安土城の石垣が壮大なことから、石積の技術はヨーロッパから伝わったのではないかと考 え、色々調べても実証はできませんでしたが、それを題材に「天下城」を書いたことなど、小説が 好きな人にはたまらない話でした。 佐々木さんの作品の多くは図書館で所蔵していますが、みな利用の多い本ばかりです。直木賞受 賞のニュース後は、図書館にはほとんど残らないくらい貸し出されていましたが、少し落ち着いて きました。この機会に佐々木譲の文学をじっくり味わってはいかがでしょうか。 佐々木譲 蔵書一部抜粋 『ベルリン飛行指令』 (新潮社) 『屈折率』 (講談社) 『制服捜査』 (新潮社) 『エトロフ発緊急電』 (新潮社) 『武揚伝』 (中央公論新社) 『警官の血』 (新潮社) 『五稜郭残党伝』 (集英社) 『疾駆する夢』(小学館) 『ストックホルムの密使』(新潮社) 『くろふね』 (角川書店) 『総督と呼ばれた男』 石狩市民図書館 『警官の紋章』(角川春樹事務所) 『巡査の休日』(角川春樹事務所) (集英社) 『うたう警官』(角川春樹事務所) 『暴雪圏』 (新潮社) 予約TOP10(1/30しらべ) 順位 人数 書名 著者名 出版社 分類 1 94 告白 湊 かなえ 双葉社 913.6ミ 2 86 流星の絆 東野 圭吾 講談社 913.6ヒ 3 61 新参者 東野 圭吾 講談社 913.6ヒ 4 58 1Q84 BOOKS1&2 村上 春樹 新潮社 913.6ム 5 57 パラドックス13 東野 圭吾 毎日新聞社 913.6ヒ 6 52 ガリレオの苦悩 東野 圭吾 文芸春秋 913.6ヒ 7 51 聖女の救済 東野 圭吾 文芸春秋 913.6ヒ 8 50 悼む人 天童 荒太 文芸春秋 913.6テ 9 41 夜明けの街で 東野 圭吾 角川書店 913.6ヒ 10 35 運命の人 <一> 山崎 豊子 文芸春秋 913.6ヤ1 図書館ニュース 石狩市民図書館だより No. 最近の図書館のできごとをお伝えします 1月7日(木) 74 ブックスタートボランティア研修会 12月にブックスタートボランティアを募集したところ、 市内外から計11名の応募があり、これから活躍していただ くための事前研修会がさっそく始まりました。 1回目は、DVD研修やブックスタートパック配布会場を 見学し、ブックスタートへの基礎知識を学びました。 2回目は、先輩ボランティアさんと活動を通して経験した 内容をお話いただきながらの懇談も予定しております。 1月19日(火)∼31日(日) 健康推進室とのタイアップ特集 保健推進室と初めてタイアップした初の特集展示「風邪に 負けるな!健康な身体作り」を開催しました。 期間中は、図書館の資料を集めたほか、フードモデルや食 生活の改善、市が今年度推進しているノルディックウォーキ ングのパネル展示、最終日の31日(日)には、ノルディッ クウォーキング体験会を実施するなど、図書館にいながらに して健康を意識できる特集になりました。 1月29日(金) 第3回平成22年度図書館協議会 第3回目となる図書館協議会を開催しました(委員10名/出席10名)。 今回は、第2回目(11月17日開催)に諮問し、パブリックコメントにかけていた「石狩 市民図書館ビジョン(案)」の答申があり、同協議会の矢野誠会長から「この素晴らしいビ ジョンが実現されるよう、来年度からぜひ頑張ってほしい」というコメントをいただきました。 本ビジョンは、これから10年間の石狩市民図書館運営の方向性を示したもので、図書館が 今後、ますます市民の皆さんのお役に立つ存在になることを目的として作成したものです。 ビジョンの原案は、パブリックコメントの際にお示しした(案)を市HPからご覧いただけ ます。 【2月の開館日】 ※網掛けが休館日 日 ∼館長の小部屋∼ 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 図書館は本をたくさん持っている施設なので、お 客さまの大部分は図書館にいらっしゃる方になります。 とは言え、図書館から離れた地区に住んでいる方に 対しても、少しでもお役に立ちたいという思いは常に 持っています。3月には、浜益で行われる子ども向け のイベントに市民図書館として参加する予定で準備 を進めていますが、これからもこうした工夫をしながら、 ひとりでも多くの市民の方々に喜んでいただけるよう 努めてゆきたいと考えています。 (石狩市民図書館長 渡邉 斉志)
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