2014年版サムスン電子競争力分析 - 株式会社 ROA Holdings

ROA Holdings, INC.
Report No. 14178
2014年版サムスン電子競争力分析
~スマートフォンの失墜から新しい翼を探るサムスン~
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2014年版サムスン電子競争力分析
~スマートフォンの失墜から新しい翼を探るサムスン~
ROA HOLDINGS ISSUE REPORT
目 次
エグゼクティブサマリー
Ⅰ 財務分析
1.1 2013 年のスマートフォン 1 位堅持と史上最高の実績更新から
2014 年は成長に陰り
1.2 IM 部門の売上割合が 5 割を超える売上偏重傾向が深化
1.3 自己資本利益率
(ROE)は前年度比 1%増の 22%を記録
Ⅱ 組織分析 2014 年組織改編の主要イシュー
2.1 2014 年組織改編の主要イシュー
2.2 ソフトウエア人材養成プログラムを展開
2.3 シリコンバレー投資
2.4 ポスト李健煕
(イ・ゴンヒ)体制に備えるコントロールタワー
2.5 次期会長により変化するサムスン組織文化
Ⅲ 事業領域別の実績分析
3.1 デジタルメディア & アプライアンス部門
(CE)
3.2 スマートフォン事業の実績が右下がり傾向の通信部門
(IM)
3.3 メモリー事業の収益性改善で翼を付けた半導体部門
(DS)
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3.4 業績下落基調のディスプレイパネル部門
(DP)
Ⅳ 主要製品戦略
4.1 TV
4.2 生活家電
4.3 携帯電話
4.4 半導体
4.5 ディスプレイパネル
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Ⅴ マーケティング、ブランド戦略販促費は前年比 32%増で
史上最大のマーケティング費用を支出
5.1 販促費は前年比 32%増で史上最大のマーケティング費用を支出
5.2 スポーツマーケティング
5.3 体験型マーケティングの強化
5.4 エマージング市場を狙った地域別特化マーケティング
5.5 B2B 事業の強化
Ⅵ R&D 活動分析 2013 年の研究開発費は前年比 24%増加
6.1 2013 年の研究開発費は前年比 24%増加
6.2 アップルとの訴訟後にデザイン特許の強化とシリコンバレーに
戦略的投資
Ⅶ Beyond Smartphone の次世代主力事業
Ⅷ インプリケーション
8.1 スマートフォン事業の偏重傾向を打開
8.2 選択と集中を通じた次世代主力事業の育成
8.3 B2B 事業の拡大
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図 目 次
図目次
[図 1-1]サムスン電子の年間売上高と営業利益率の推移
(2004 年~ 2013 年)
[図 1-2]サムスン電子の四分期別売上高と営業利益率の推移
(2011 Q1 ~ 2014 Q3)
[図 1-3]サムスン電子の事業領域別の四半期営業利益率の推移
(2011 Q1 ~ 2014 Q3)
[図 1-4]2012 年サムスン電子の各事業部領域の売上/営業利益構成比
[図 1-5]2013 年サムスン電子の各事業部領域の売上/営業利益構成比
[図 1-6]2014 年 Q1 ~ Q3 サムスン電子各事業部領域の営業利益構成比
[図 1-7]サムスン電子の自己資本利益率の推移
(2004 ~ 2013)
[図 2-1]サムスン電子の組織改編
(2011 ~ 2014)
[図 2-2]サムスン電子のソフトウエア教育プログラム
[図 3-1]サムスン電子の事業部門及び主要製品
[図 3-2]サムスン電子デジタルメディア & アプライアンス部門の
四半期別売上高と営業利益率の推移
(2011 Q1 ~ 2014 Q3)
[図 3-3]サムスン電子通信部門の四半期別売上高と営業利益率の推移
(2011 Q1 ~ 2014 Q3)
[図 3-4]サムスン電子半導体部門の四半期別売上高と営業利益率の推移
(2011 Q1 ~ 2014 Q3)
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[図 3-5]サムスン電子ディスプレイパネル部門の四半期別売上高と
営業利益率の推移
(2011 Q1 ~ 2014 Q3)
[図 4-1]
「Tizen 開発者カンファレンス」で初公開された
Tizen OS スマート TV の試製品
[図 4-2]サムスン電子の「シェフ・コレクション」
[図 4-3]
「スマートホーム」サービス概要
[図 4-4]サムスン電子の「GALAXY S シリーズ」の価格変化
[図 4-5]サムスン電子のセキュリティ・ソリューション
「ノックス
(KNOX)
」の概念図
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[図 4-6]フォルダブルディスプレイを搭載したスマートフォンのイメージ
[図 5-1]サムスン電子マーケティング関連費用の推移
(2009 年~ 2013 年)
[図 5-2]第 47 回スーパーボウルの
「ザ・ビッグピッチ
(The Big Pitch)
」広告
[図 5-3]GALAXY 11 キャンペーン
[図 5-4]米国で開かれた「2014 サムスンリビングアトリエ」で公開された
センターステージ展示
[図 5-5]現地の商店街と連携した「GALAXY Studio in Your Life」
キャンペーン
[図 6-1]サムスン電子 R&D 投資費用の推移
(2009 年~ 2013 年)
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表目次
[表 2-1]サムスングループのソフトウエア人材育成計画
(2013 年 5 月発表)
[表 2-2]2012 年以降のサムスン電子の米シリコンバレー M&A 事例
[表 7-1]サムスングループの 5 大次世代主力事業の現況
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エグゼクティブサマリー
2006 年度以降、シリーズで発行している好評の本報告書では、半導体と携帯電
話、TV、LCD 及び LED などを取り扱う総合電子製品、そして部品メーカーとし
ての側面を持つサムスン電子の主要財務実績と組織、投資、マーケティング、及
び未来戦略事業を分析している。
サムスン電子は、日本やグローバルの電子製品メーカーが直面した事業環境の急
激な変化の中、それら環境に対応しながら安定的な成長を続けてきた。同社は今
後も、製造や部品分野だけでなく、様々な企業の戦略樹立においてベンチマーキ
ングの対象になり得るだろう。
具体的には、サムスン電子は 2013 年のグローバル景気の低迷にもかかわらず、
2006 年以降、8 年間に渡って毎年史上最高の実績を更新してきた。2013 年の
売上高は 229 兆ウォンで前年度比 13.7%増を記録し、営業利益は 37 兆ウォン
で前年度比 26.6%増加した。成長の原動力は、スマートフォンを含めた IM 部門
とメモリー半導体の実績好調だ。
しかし、2014 年第 3 四半期までの実績を見ると、スマートフォン事業の業績が
大幅に下落している。中国スマートフォン市場において、小米(シャオミ)など
同国の新興ベンダーが低価格スマートフォンを出して、サムスン電子を追い越し
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トップとなったのが原因である。売上比重の高い IM 事業の業績が下落するにつれ、
サムスン電子の全体売上及び営業利益率も大幅に下落した。IM 事業の業績悪化が
続く中、他の既存事業では回復が難しく、サムスン電子は次世代主力事業の育成
を通して今の危機を乗り越えようとしている。
さらに、李健煕(イ・ゴンヒ)会長の健康悪化で、2014 年 5 月から最高経営者
の不在状態も続いている。サムスン内部では、長男の李在鎔(イ・ジェヨン)サ
ムスン電子副会長が次期会長として、すでに「李在鎔(イ・ジェヨン)流のサム
スン作り」の動きを見せているという。
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このようにサムスン電子は今、キャッシュ・カウだったスマートフォン事業の下落、
それに伴う全体業績の低迷、経営交替など、様々な課題に直面している。同社では、
今の危機を乗り越えるための独自の解決策を提示して方向性を持って取り組んで
おり、そのための組織改編や事業推進のためのキーワードなどの詳細は本レポー
トでできる限り解説した。
[図]2014 年 サムスン電子組織改編と事業推進キーワード
2013
2014
3
3
VD
VD
CE
IoT
CE
Smart Home
スマホ以来の
新市場の競争力を強化
+
IM
IM
MSC
DS
LED
ビッグデータ
PC
MSC
LSI
DS
LED
LSI
B2B
2010
/
/2
/ LED /
Source: ROA Holdings
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本報告書は、サムスン電子が約 9 年ぶりのマイナス成長の危機をどう克服するか
についての疑問から構成されている。サムスンが直面する経営の危機的状況と戦
略的方向性を解説し、最後には ROA 独自の意見も提起してみた。本報告書はサ
ムスン電子と直接的な競争関係にある電子メーカーを対象に企画、作成されてい
るが、モバイル、LCD/LED、TV、家電、半導体、その他電子製品事業などのグロー
バル市場で競争関係にある事業者にも参考資料になると確信する。
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そして、本報告書が一寸先を予想することが難しくなっているグローバル IT 業界
において、各企業の事業計画策定のための羅針盤として活用していただければ幸い
である。
※ 本報告書で使われた資料は 2013 年~ 2014 年 Q3 の連結財務データである。
※ 2009年から2012年の資料は
「2013年版」
ROA Holdingsの資料を参照した。
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発 行 日 2014年11月
発 行 人 Steve Lee
発 行 所 株式会社 ROA Holdings
価格(税抜)・ 95,000 円(印刷版)
・ 95,000 円(PDF)
・ 98,000 円(PDF+印刷版)
・日本語・外国語を問わず、いかなる形式でも本書の一部または全部の複製及び無断転載をお断りします。
(株)ROA Holdingsの事業内容
◎専門研究領域:通信産業及びデジタルコンバージェンス産業
◎専門研究地域:東アジアをはじめとするアジア地域
◎提供サービス:受託調査、レポート発行、年間サービス
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深川、台湾、香港、シンガポールの拠点を活かした現地ネットワークによるサービスを提供
しています。今後、アジア全域をカバーしていき、ヨーロッパと北米企業向けにアジア市場
のゲートウェイの役割を果たすと共に、グローバル市場に参入を図るアジアIT企業に役立つ
情報を提供します。
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