2月号発行日平成18年2月20日〒393-0047 長野県諏訪郡下諏訪町西赤砂4342－6 ぱっとしなかったトリノの日本選手でしたが、最後にフィギアースケートの荒川静香がやってくれました。堂々の金メダル、日本中が歓喜の渦に包まれました。今までのうっせきした気分も一気に吹き飛びました。寒さのほうももう一息です。健康管理をお願いします。 TEL.0266(28)0505 FAX.0266(28)0550 E-mail. mail@azami-clinic.jp URL. http://www.azami-clinic.jp/ 便秘のはなし “毎日気持ちよくウンチが出ることが出来れば・・・・。”便秘の人にとってバナナのような気持ちいいウンチがすっきり出ることが大きな喜びだと思います。当院も胃腸科ですので便秘の患者さんがたくさんみえます。特に高齢女性では便秘でない人のほうが少ないのではないでしょうか。口から入った食物は食道、胃、小腸、大腸と旅をして大体1～3日で肛門にたどり着きます。食物は途中消化液と混ざり、分解、吸収され便となり、最後肛門から排泄されるわけですが、消化液と混ざった食物は栄養分とともに“水分”も腸管より吸収されていきます。肛門までたどり着くまでに“水分”があまり吸収されなければれば水っぽい便（下痢）になりますし、過剰に水分が吸収されれば乾いて硬い便（便秘）になります。健康な便は水分が大体70～80パーセントといわれていますので、70パーセント以下になると乾いてウサギの糞のような便になってきます。便秘は腹が張って苦しいだけでなくいろいろな症状や病気の元になっております。食欲低下、胸焼け、げっぷ、口臭、痔といった消化管に関連した疾患のみならず、疲労感、肩こり、不眠、肌荒れ、じんましん、にきびなどにも影響をしますし、高血圧、動脈硬化、脳卒中、心臓病などの成人病やを促進するといわれています。また、長時間の便の停滞は、大腸がんの発生にもかかわっているといわれています。機能性便秘？器質性便秘？便秘には原因や症状からさまざまなものがありますが、大まかに器質性便秘と機能性便秘に分けることが出来ます。まず、器質性便秘とは腸管自体に問題があるものです。大腸がんや大きなポリープがある場合や、以前お腹の手術をし、腸に癒着（ゆちゃく）がある場合もそうですし、もともと腸が長かったり、腸のねじれや曲がりが強い場合もあると思います。もう一つの機能性便秘ですが、圧倒的にこちらの便秘が多いと思われます。読んで字のとおり、腸の機能に問題がある便秘です。食物は胃腸の蠕動（ぜんどう）運動により肛門にむかって移動していきますが、この蠕動運動が弱いと便が腸内に長時間停滞し便秘になります。原因としては体質的な要素が大きいと思われますが、そのほかにストレスや食事、生活パターンがかかわっていると思われます。機能性便秘にはこのほかにけいれん性便秘というのがあり、これは蠕動運動が逆に強すぎるタイプです。腸がけいれんのような状態になり、便が通過できず停滞し、便秘になるというものです。便秘の治療のためにはまずどのような便秘であるかを知る必要があります。大腸がんや大きなポリープがある場合はこれらの治療をしなくてはいけません。まずはしっかり診察を受けて、中高年者であれば大腸内視鏡を行ってください。快適な便通のために＜食物繊維を多くとりましょう＞繊維は水分を吸収し便をやわらかくします。肉類をへらし、野菜、果物、海藻類を多くとりましょう。水分をしっかり取ることも大切です。＜ストレスを減らしましょう＞精神の不安定な状態は腸の動きを調節する神経に強く影響します。＜規則正しい生活をしましょう＞早寝早起きを徹底し、朝食をゆっくり十分にとりましょう。便意をもよおす神経刺激は朝に強く働きます。不規則な生活、食事は神経刺激を弱めてしまいます。＜適度な運動をしましょう＞現代人は圧倒的に運動不足です。運動は腹筋力や腸の蠕動運動を高めます。 2月号胃・腸のお話食生活を見直してみませんか？～栄養相談のご案内～当院では毎週木曜日の午後を中心に管理栄養士による栄養指導を行っています。高血圧・高指血症などで医師より食事に気をつけた方が良いと言われた方、また自分の食生活を見直してみたい方、一度栄養相談を受けてみませんか？栄養士より一人ひとりに合わせた減塩やカロリーを控えるコツなど食生活についてのアドバイスを行います。ご希望の方はお気軽にスタッフまで声をかけてください。アニサキスアニサキスって知っていますか。くじらやいるかの腸内にすむ蛔虫（かいちゅう）で、成長すると5-10センチくらいになります。卵はくじらなどの便から排泄され海中にただよい、さかなやイカに取り込まれ、体内でふ化し幼虫になります。大きさは2 センチほどです。これをくじらが食べるとくじらの体内で成長し成虫になります。この幼虫のアニサキスはさまざまなさかなの体内にいますし、その寄生している率も結構高く、魚の種類によってはほぼ 100％感染しているものもあります。当然火を通したり、ミンチにしたりすれば全く問題は無いのですが、お刺身では生きたままわれわれの体内にはいってしまうことになります。アニサキスを摂取するとほとんどはそのまま通過して便と一緒に排泄されてしまうのですが、まれに胃や腸の壁に食い込み激しい痛みを生じて救急外来に担ぎ込まれることがあります。胃カメラで発見できればその場でアニサキスを摘除することが出来ますし、痛みもうそのように改善します。もしカメラで発見できなければどうなってしまうのでしょう。でもご安心下さい。われわれは“くじら”ではないので人間の中では成長できずせいぜい3,4日で死滅してしまいます。心配する必要はありません。お刺身やお寿司が大好きな方。ぜひともよく噛んで（アニサキスが生きたまま体内に入らぬよアニサキスの幼虫う）食べましょう。豆腐の揚げ団子まだまだ寒いこの季節。あつあつの豆腐の揚げ団子を作って見ませんか？写真展・・・現在院内各所に岡谷市東銀座在住岡谷スライド協会の小松由美氏の写真を展示しています。ご御自由にご覧下さい。【材料（30個分）】木綿豆腐２丁カニ缶 1/2缶ねぎ 1/2本卵 1個片栗粉大さじ4 塩・こしょう少々【作り方】 ①豆腐はしっかり水気を切り、ふきんに包んでもむように崩す。 ②カニ缶は缶汁をよく切り軟骨をとってほぐし、ねぎはみじん切りにする ③ボールに①と②、ほぐした卵、塩・こしょう各少々片栗粉大さじ４を加えて混ぜる ④③を一口大に丸めて片栗粉を軽くまぶし180度に熱した油の中へ1個ずつ入れて揚げる。＊天つゆでいただくとおいしいです。医療事務小口里実食卓の春支度医院に写真や絵、工芸品などを飾ってくださる方を募集しています。ご希望の方は受付までお申し出下さい。寒さもやっと緩んできました。いかがお過ごしでしょうか。ほとんど家にいるのに何もする気にもならない、体は元気なのに動きたくない、普通なら一晩寝ると翌日には体力や気力が戻ってくるものですが回復力が落ちている、慢性的な疲労を感じるようになり気持ちも沈みがち、その上家にいるとついお菓子が食べたくなるなんてことありませんか？疲労に負けない心身を作るには睡眠とともに食生活も大切です。一日に三食を規則正しく食べることが基本です。朝食を抜いたり、夜遅く食事をとることはなるべく避けましょう。また偏食がちになったり、無理なダイエットで必要な栄養素まで減らしているとやがて体に力が入らなかったり心身にダメージを受けやすくなります。春です。香り高いふきのとうやせり、なずななど生命力あふれる春野菜を料理に取り入れたり屋外の新鮮な空気を全身に取り入れてみてはいかがでしょうか。山の気配も、庭木の枝先、そして土の中でもみんなせっせと春支度をしています。食卓も春支度ですね。管理栄養士小松和子